中国漢方の相談薬局 日野庄商店
パンダの漢方ここだけ話

中医学(中国漢方)の考え方をわかりやすくお伝えする、
「パンダの漢方ここだけ話」ぜひご覧になって下さい。

「パンダの漢方ここだけ話1〜12のコラムは、渇z後ジャーナル社発刊のフリーペーパー「ENGINE」(エンジン)紙面にて、平成18年4月〜平成19年3月まで1年間の連載で掲載。また、パンダの言い忘れはHP開設時に追記したものです。
「続パンダの漢方ここだけ話」は、HP用に新たに書き起こしたものです。
「続パンダの漢方ここだけ話」として平成20年4月18日(金)折り込み分から再連載スタート。毎月1回・平成21年3月まで計12回の連載です。
「パンダの漢方ここだけ話 た・ま・て・箱」は、三条市の中越交通蒲lより漢方コラムの依頼を頂き、友の会会報誌「福々」に平成21年7月から連載。「福々」は3ヶ月に1回の季刊誌です。連載は1年分4回の予定です。
本ウェブサイトに掲載されている文字情報・写真・画像の転載を禁じます。 すべての著作権は日野庄商店に帰属します。
パンダ

1.「なぜ女性はヒステリックにみられるの?」…女性に大切なもの、それは血液
2.「あ〜目が疲れる! 」…目の症状は、肝から治療
3.「からだが重〜い! 」…からだに悪さをする水分
4.「冷蔵庫に、ただいまぁー!」…病弱な子どもの食習慣
5.「猛暑の候、心臓はお元気ですか?」…夏に心筋梗塞が多い訳は?
6.「ため息をついていいのよ、お父さん」…ストレスが引き起こす症状
7.「痰を根絶して、喘息を治そう!」…喘息の根本治療
8.「美味しくお酒を飲むために」…お酒のダメージを軽くするには?
9.「女性の冷え症は普通?」…あなたの冷え症はどのタイプ?
10.「お年寄りと子どもは仲良し」…発育・成長の遅れ、老化現象
11.「不眠で困っていませんか? 」…不眠の悩み
12.「あなただけの漢方処方」…正しい漢方薬の選び方

続パンダの漢方ここだけ話

13.青空の下のプチうつ
14.梅雨に泣く、私の腰とヒザ
15.エコノミー症候群はどこでもおこる!
16.猛暑去り、残ったものは夏疲れ
17.口内炎は、からだのオーバーヒート!
18.今年はカゼをもらわない!
19.花粉症の体質改善〜からだの防犯しませんか?

20.燕人・ENGINE・・・第1回 たかが肩こり、されど肩こり
21.燕人・ENGINE・・・第2回 お肌も地球も噴火する
22.燕人・ENGINE・・・第3回 コッソリさよなら、みず虫菌!
23.燕人・ENGINE・・・第4回 えっ、胃腸が弱いと ふとっちゃう?!
24.燕人・ENGINE・・・第5回 スイカ・梅干で暑気払い!
25.燕人・ENGINE・・・第6回 髪、つややかに美しく!
26.燕人・ENGINE・・・第7回 「あれ?何だっけ」物忘れ
27.燕人・ENGINE・・・第8回 平成エビ・カニ合戦!
28.燕人・ENGINE・・・第9回 お腹の中も大そうじ!
29.燕人・ENGINE・・・第10回 笑う門には福来たる
30.燕人・ENGINE・・・第11回 花粉症〜ねん膜は続くよ、どこまでも
31.燕人・ENGINE・・・第12回(最終回) 「チェンジ!の春」には・・・

32.た・ま・て・箱・・・VOL1 夏号 オシッコで悩んでいませんか?
33.冷房病に要注意!
34.インフルエンザ、かかる前に予防せよ!!=板藍茶(ばんらんちゃ)=
35.た・ま・て・箱・・・VOL2 秋号 「男性更年期」ひょっとして?
36.春に向けて〜冬は心静かに過ごしましょう!
37.た・ま・て・箱・・・VOL3 冬号 「男性更年期」ひょっとして? 〜対策編
38.春になって疲れている人へ・・・
39.た・ま・て・箱・・・VOL4 春号(最終回) 腰痛で悩んでいませんか?

●連載1

「なぜ女性はヒステリックにみられるの?」
   ・・・女性に大切なもの、それは血液

 血液には体に栄養を与える働きがあり、もしも血液が不足すると、顔色が悪い・冷え・肌荒れ・目の疲れ・立ちくらみ・慢性的な疲労感などの症状が現れます。これがいわゆる貧血症状で、漢方では血虚(けっきょ)と言います。この他、血液は脳に栄養を与える働きもあり、実は脳の方が他の組織・器官よりも血液を必要とします。血液が充実していれば精神・情緒も安定します。しかし悩みや心配事が多かったり、パソコンなど目の使い過ぎ、夜更かし、過労などで血液を多量に消耗したり、無理なダイエットなどで血液を作り出すことが出来なくなると不安感・不眠・夢が多い・情緒不安などの症状が現れます。

 特に女性は毎月の生理の他、妊娠・出産・授乳など多くの血液の働きと関わりを持っているので、女性にとって血液は大切な存在であり、男性に比べて血液を消耗しやすいと言えます。つまり女性独特の生理機能を行うためには多量の血液を消耗するので、男性よりも血液が不足がちです。もし脳に十分に血液を供給できなくなれば、いつもは気にならない事も落ち着いて十分に考えられず、本当は怒りたくないのについついカッと怒ってしまう事になります。こんな時にまわりからヒステリックな性格とみられてしまう女性はとても気の毒です。女性には男性にない大事な仕事があるのですから、男性の方は奥様やまわりの女性に「もしかして情緒不安定?」と感じたら、血液を更に消耗させない様に心と体への負担を気遣い、ストレスを与えず早く休ませるなど優しく接してあげてください。

 「血虚を憎んで妻を憎まず!」。

「パンダの言い忘れ」
血虚の症状が思いあたる方は、文中にあげた血液を消耗する生活を見直して、ナツメ・クコの実・ニンジン・小松菜・牡蠣・黒ゴマなど血液を補う食品を摂りましょう。漢方薬では、婦人の宝とよばれる血液を補う「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)がお薦めです。

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●連載2

「あ〜目が疲れる!」
   ・・・目の症状は、肝から治療

 赤ちゃんを産んだばかりのお母さんは、産後の養生のためTVや本を見たりして「目」を使わないよう注意されます。なぜなら目を使うと血液を消耗するので、産後に目を使う事は母体の回復を遅らせるからです。同じことを漢方でも言い、「目と肝」は密接な関係があるとしています。肝臓は血を蓄え、浄化し、目をはじめ全身に行き渡らせてその量を調節しています。ところが産後は血液が不足傾向になるので目の使いすぎには注意しなければなりません。

 産後だけではなく、パソコンやTVゲーム・長距離の運転などで目を長時間(特に夜間)酷使すると、絶えず肝から目へ血液を送り続けるので血液不足となり、目の疲れや目の乾き(ドライアイ)、視力減退、かすみ、しょぼしょぼ感など、目だけでなく全身の失調を引き起こしてしまいます。これは「もう血液を使わないで!」と肝臓がお願いしているサインです。

 目に疲れやトラブルを感じたら、目とともに肝臓の負担も軽くしてあげましょう。放っておくと、めまいや動悸、不眠、手足の痺れ、便秘、生理不順などの病気が全身に広がることもあります。長時間や夜間の目の酷使を避け、こまめに休憩をとる。お酒や油っぽい食物を控えて、夜は零時前には就寝する。ニンジンやひじき、あさり、小松菜、ナツメ、レバー、牡蠣などの目によい食べ物を摂る。それでも改善しない方は、血液を補う婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)や肝に栄養を与える杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)などの漢方薬を症状と体質に応じて服用するとよいでしょう。

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●連載3

「からだが重〜い! 」
   ・・・からだに悪さをする水分

 ジメジメと湿気の多い梅雨の時期は、体が重くなったり、だるくなったり、頭が重い、口が粘る、むくみ、胃腸が重くもたれる、下痢などの症状に悩む方が少なくありません。漢方では、体に悪影響のある過剰な湿気や水分のことを「湿邪」(しつじゃ)といいます。梅雨の時期の湿気が体を取り囲むと、体内の水分代謝も悪くなり、特に胃腸の働きに影響します。また湿邪には重い・粘る・停滞するという特徴があるので、前に挙げたような症状が現れるわけです。

 思い当たる人は鏡で自分の「舌」を見てください。舌は胃腸の状態や水分代謝の状況をよく反映します。体の水分量・潤いの状態が正常なら、絹のような白い苔が薄く舌を覆っています。ところが余分な水分が体に停滞すると、ジメジメした日陰で湿気の多い庭に苔がたくさん増えるように、舌の苔もねっとりして厚くなります。

 湿気が高いとお部屋やタンスに除湿剤が大活躍ですが、体もスッキリと除湿したいものです。「勝湿顆粒」(しょうしつかりゅう)という漢方薬は、文字通り湿に勝つ薬で、外側の湿気から体を守るだけでなく、胃腸に停滞した湿を取り除く特徴があります。まさに体の内外を除湿する“体の水取りゾウさん!”です。

 晴れた日でも米どころ新潟では、水をはった田んぼの上をわたってくる風は湿気をおびていて、湿邪となって体に悪さをします。更に、これからの季節は水もの、生もの、冷たいものを摂りすぎる傾向にあり、特に注意が必要です。飲食に気を付けて、体を湿邪から守るよう心掛けましょう。

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●連載4

「冷蔵庫にただいまぁー!」
   ・・・病弱な子どもの食習慣

 あなたのお子さんは、帰ってくるとすぐに冷蔵庫に向かって「ただいま!」と挨拶して、ジュースを飲んだり、アイスを食べたりしていませんか?風呂上りや寝る前にもゴックンゴックン飲んでいませんか?昔から子供には「お腹を冷やすな」とよく言います。なぜ冷やすといけないのでしょう?氷に触るとヒヤッと手を引っ込め、体が縮こまるように、お腹を冷やすと胃腸もキュッと縮んで動かなくなります。そうすると食欲不振・消化不良・軟便などの胃腸症状が現れます。漢方では、胃腸は筋肉の状態や働きとも密接な関係があるとしています。ですから、このような状態が長引くと食べても太れない痩せや、筋肉にしまりのない水太り体形になります。更に充分な栄養を吸収して全身に届けることができなくなるとカゼを引きやすい・喘息・花粉症・アトピー・乾燥肌・敏感肌・病気がなかなか治らないなどのひ弱な体質を作ります。

 子供は大人より体温が高いのはなぜでしょう?それは大人のように活動するためだけでなく、それプラス成長するためのエネルギーを熱として持っているからです。この大事な熱エネルギーを補っているのが胃腸です。子供に冷たいもののあたえすぎは、成長するためのエネルギーを奪うということです。病院でも子供に解熱剤をあまり使わないのはそのためです。

 体質の改善は、麦茶やスイカは常温か子供が食べる15分くらい前には冷蔵庫から出しておく、消化の悪い油もの・甘いもの・濃い味のものを避ける、寝る時には腹巻をさせるなどの養生から始まります。それでもダメなら漢方をお試し下さい。

「パンダの言い忘れ」
普段からお腹を冷やす飲食の習慣は、アトピーや喘息のお子さんに特に多く見られます。漢方の体質改善は、1.食事・2.生活の養生・3.お薬の3つがセットです。漢方薬に頼る前に、まずはお子さんの食習慣を見直してみて下さい。

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●連載5

「猛暑の候、心臓はお元気ですか? 」
   ・・・夏に心筋梗塞が多い訳は?

 夏の汗かきさんは、汗をダラダラ流しながら水をガブガブ。でも、汗は水と同じではありません。マラソン選手が給水で飲むのは水でしょうか?熱中症で倒れた時に、何を点滴しますか?ただの水ではないですよね。汗は水分に加え、ミネラルなどを含みます。汗のかきすぎは水分とともにエネルギーも消耗するので、だるくてやる気がでない・息切れ・動悸などが現れます。

 漢方では、「汗は心の液」といい、汗のかきすぎは心臓を雑巾のように絞っているのと同じだと考えています。激しい運動や炎天下に長時間いると、多量の汗をかいて心臓がドキドキすることがあります。また、緊張で心臓がドキッとすると冷や汗をかくように、心臓は発汗の状態と密接に関わっています。大量に汗をかくと血液の中の潤い分も消耗して血液はドロドロになります。ドロドロ血液は流れにくく、心筋梗塞や脳梗塞を引きおこしやすくなります。

 「私はただの水と違うスポーツドリンクなどを飲んでいるから大丈夫。」という方、まだ不十分です。汗かきさんは、飲んでも汗でみんな出てしまいます。冷たい水分の取りすぎは、胃腸を壊すのが関の山。必要以上に汗をかかさず、補充したものを漏らさない!ここをちゃんと考えてあるのが漢方の奥深さです。

 熱中症の予防や、炎天下でのゴルフや運動をする方には、1.潤いとエネルギーを補い2.心筋を元気にし3.汗の出口を引き締め汗のかきすぎを防ぐ「麦味参顆粒」(ばくみさんかりゅう)はピッタリの漢方薬です。更に、血液をサラサラにして血栓を予防する「冠元顆粒」(かんげんかりゅう)を併用されることをお薦めします。

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●連載6

「ため息をついていいのよ、お父さん 」
   ・・・ストレスが引き起こす症状

 ハァ〜ッ、ため息ばかりついていると、「幸せが逃げて行くよ」と言われます。確かにため息の多い人といると、こちらも元気がなくなりそうです。職場のストレスや家庭の問題で悩んだりして、ため息が出る時はどんな気分でしょうか? 気が重い・気がめいる・気が進まない、なぜか「気」の言葉を含んでいます。それもスムーズに流れていない感じがします。漢方では、「気」とは人の活動を支えるエネルギーであると同時に、全身のバランスを調える働きがあるとしています。ストレスが蓄積されて気のめぐりが悪くなると、気持ちも伸び伸びできず、憂鬱やイライラ・ノドが詰まる・胸の脇やお腹が脹って痛む・腹にガスが溜まり、おならやゲップが出るなど、気が滞る症状を生じます。

 さらに気の停滞が長引くと、血管が緊張して血行が悪くなるので、脳梗塞や心筋梗塞など怖い病気を招くこともあります。ため息は停滞する気をなんとか流そうとして起こる正常な防御反応です。つまり、ため息をする事が悪いのでなく、ため息はストレスが溜まっている証拠で、この状態が続けば病気になり、幸せが逃げてしまうよ!ということだと思います。

 最近お父さんやお母さんのため息が多いなと感じたら、せめて家庭の中ではたくさんため息をつかせてあげましょう。趣味に時間を費やし気分をリラックスさせてあげるも良いでしょう。ハーブや香味野菜はストレスを発散する働きがあります。漢方薬なら、気の流れをスムーズにして全身のバランスを調える働きの逍遙丸(しょうようがん)や開気丸(かいきがん)がお薦めです。

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●連載7

「痰を根絶して、喘息を治そう! 」
   ・・・喘息の根本治療

 秋晴れの気持ちの良い時期ですが、喘息の人にとっては少しうかない季節です。朝晩の寒暖の差が大きく、行事も多く、疲れやストレスから風邪を引いたり、お腹を壊したりして、そんなことが引き金となり、なんとなく胸の圧迫感を感じているうちに、咳・くしゃみ・鼻の痒みなど、喘息発作の前兆がやってきます。漢方では、喘息の原因は主に肺に潜む痰にあると考えます。

 水道の排水が上手くいかないと汚い水が逆流して様々なトラブルが起きます。体も同じで様々な原因で痰ができ、これが気道にたまると喘息を発症します。「肺は痰の器」と呼ばれ、発作期には、肺にたまった痰を取り除くことが重要です。しかし、根本治療を行うには、症状が穏やかな時に痰ができやすい体質を改善する必要があります。水分代謝には水分を取り入れる胃腸や、体内の水を濾過し、尿として排泄する腎臓などが関与します。また、漢方でいう腎には副腎の働きも含めるので、免疫力や抵抗力にも密接に関与しています。ですから、喘息を根本的に治療するには肺だけでなく、胃腸や腎臓も丈夫にすることが重要です。

 まずは日常の食習慣を見直しましょう。水分・冷たいもの・脂っこいもの・甘いものの摂りすぎは胃腸機能を低下させて痰を作りますので控えて下さい。夜更かしや過労も禁物です。漢方薬では、発作時には痰を取り去るものを使います。根本治療の体質改善には胃腸を強化する星火健胃錠(せいかけんいじょう)、腎機能を高める双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)などが広く応用されています。

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●連載8

「美味しくお酒を飲むために」
   ・・・お酒のダメージを軽くするには?

 お酒と言えば肝臓。でも悪酔い・二日酔いの時に、よく胃腸薬を飲んでいませんか?刺身をつまみに、ビールや水割りを飲みすぎると、余分な水分と冷えから胃腸の働きが低下します。すると体に必要な水分は吸収されず、お腹にチャプチャプ溜まり吐き気がします。この状態を寒湿(かんしつ)と言い、漢方では体を温め水分代謝を促す「勝湿顆粒」などを使います。

 更に深酒をすると、お酒の温める作用で熱が生じ、喉が強く乾き、ムカついたり、口が苦くなったりするようになります。これは、熱のこもった余分な水分が溜まるからで、湿熱(しつねつ)と言います。このような場合には湿熱を取り除く「瀉火利湿顆粒」、「黄連解毒湯+五苓散」などが使われます。

 日本料理の「ツマ」は立派な薬膳です。大根は消化を助け、紫蘇は魚の毒を消し、寿司の生姜はお腹を温め水分代謝を促すので積極的に食べましょう。高カロリーの焼肉など、脂の濃いものは消化されずに停滞すると湿熱を生むので、消化を助ける「晶三仙」なども使います。そして湿熱は、やがては肝臓の血行を悪くしてダメージを与えます。飲む日はもちろん、日頃から肝機能を高めましょう。肝臓は沈黙の臓器と言って、症状が現れるときには、脂肪肝・肝炎・肝硬変になってしまっていることも少なくありません。

 美味しくお酒を飲むためにも、肝臓の血流を活発にする「田七人参」、亜鉛をはじめ天然ミネラル・ビタミンが肝臓を養う高品質の牡蛎肉エキス「ワタナベオイスター」などがお薦め。普段から疲れやすくお酒が残る・肝機能の数値が気になる方には特にお薦めします。

「パンダの言い忘れ」
お薬や食品の読み方は次の通りです。
寒湿に…勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
湿熱に…瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)
黄連解毒湯(おうれんげどくとう)+五苓散(ごれいさん)
消化に…晶三仙(しょうさんせん)
肝臓に…田七人参(でんしちにんじん)

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●連載9

「女性の冷え症は普通?」
   ・・・あなたの冷え症はどのタイプ?

 冬の寒さにかじかむ手・足腰の冷えなど「女性の冷え症は普通」と思っていませんか?電気毛布や靴下がないと眠れない人は、体質に問題があり、放っておくと怖い病気になります。まずは胃腸が弱いと栄養を取り込めず、熱を作れません。お腹が冷え、下痢をしやすい人は、「星火健胃錠」や「人参湯」などで胃腸を強化します。そして、熱を生むのは腎です。腎臓は体温調節する脳の働きとも関係があります。その働きが虚弱体質・過労・老化などで低下すると、足腰の冷えとともに腰痛・排尿異常・むくみなどを生じます。さらに腎はホルモンにも関わるため、不妊症・更年期障害・早老の原因になります。腎臓の働きを補い足腰を温めるには「双料参茸丸」や「参茸補血丸」など使います。

 また熱は血液が運びます。血液が不足したり血行が悪いと、特に心臓から遠い手足に熱が伝わらず冷えます。ひどくなるとしもやけ・しびれを生じます。そのほかに、めまい・頭痛、生理痛や生理不順を生じ、子宮筋腫や内膜症の原因にもなります。血液不足タイプでは血液を補う「婦宝当帰膠」を使います。血行を促進する「冠元顆粒」を併用するとさらに温まります。ストレスが血行を悪くすると、熱の偏りが生じます。熱は上昇する性質があるので、頭や顔は熱いのに足元が冷える、いわゆる「冷えのぼせ」の状態になります。偏った熱を均一にするには、気を巡らせる「逍遙丸」など使います。

 生活習慣では、血行を悪くするハイヒールの靴・きつめの下着・喫煙、お腹を冷やす飲食、外の冷気が直接足にあたるミニスカートは避けましょう。

「パンダの言い忘れ」
中国の漢方のお医者さんが来日して必ず驚くことは、日本の女性が冬にスカート姿でいることです。「日本の女性はみんな病気になりたいのか?」と思ってしまうそうです。
冷え症は普通ではありません。いろいろな症状を伴って更に病気を招きます。怖い病気になる前にしっかり改善しましょう。タイプ別のお薬の読み方は以下の通りです。
お腹の冷え;星火健胃錠(せいかけんいじょう)・人参湯(にんじんとう)
足腰の冷え;双料参茸丸(そうりょうさんじょうがん)・参茸補血丸(さんじょうほけつがん)
手足の冷え;婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)・冠元顆粒(かんげんかりゅう)
冷えのぼせ;星火逍遙丸(せいかしょうようがん)

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●連載10

「お年寄りと子どもは仲良し」
   ・・・発育・成長の遅れ、老化現象

 お年寄りの教えに小さな子がうなずく様子は微笑ましいですね。どちらも生活のペースがゆっくりで、仲良く気が合っている感じです。実はお年寄りと小さな子はとても似ています。尿や便をコントロールできないのでオムツをし、足下がおぼつかずよく転び、言葉もあやふやで覚えられず、抵抗力が弱くすぐカゼをひき、歯がなく消化の悪いものが食べられないなど、共通点がいっぱいです。

 漢方では、人の発育成長と老化には「腎(腎臓の他、副腎などのホルモン器官も含まれる)」の働きが関わるとしています。腎は骨を生み、骨は髄を生じると言います。骨は足腰を支え、骨の余りが歯になります。髄の中心となるのが脳で言語や記憶に関わります。また腎は大小便の排泄・病気への抵抗力にも密接に関わっています。

 小さな子はまだ未熟、お年寄りは既に老化と原因は違いますが、どちらも腎が弱いので同じような現象が見られます。ですから、ともに六味丸(ろくみがん)・参馬補腎丸(じんばほじんがん)など補腎薬と呼ばれるタイプの漢方薬を使います。

 またともに胃腸がデリケートなので食べ物も要注意です。おじいちゃん・おばあちゃん、孫が可愛いからと添加物の多いスナック菓子やジュースなど自分があまり欲しくないものばかり与えてはダメですよ!お年寄りが普段食べないものは、お孫さんにも悪く、胃腸に負担をかけ発育を妨げます。主食はお米、味噌汁に根菜の煮物や魚など、おやつには蒸かしたサツマイモなど昔ながらのものもお孫さんは意外に喜びます。仲良く一緒に食べながら自然の味を教えてあげてはいかがでしょう。

「パンダの言い忘れ」
「腎」の働きを強化する補腎薬(ほじんやく)は、子どもには発育・成長を促すために使われ、お年寄りには老化による症状を軽くするために使われます。どちらもお薬のタイプも似ていて仲良しです。また補腎薬は、40代あるいは30代後半からの加齢による老化症状の予防によく使われます。腎を強化することは老化のスピードを遅らせることに繋がるからです。最近よく聞くアンチエイジングも、漢方では昔から当たり前に行われていることです。

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●連載11

「不眠で困っていませんか? 」
   ・・・不眠の悩み

 眠りが浅い・寝つきが悪い・夢が多い・寝ても疲れが取れない…などと感じ、安眠まくら・環境音楽・ポプリ・寝酒…など色々試されていませんか?漢方では心が精神活動の中心であるとしています。精神は頭で考えることではなく、「こころ」で想うことです。嬉しい時に胸がワクワク、恋をすると胸がキュン!緊張・不安・興奮・歓喜などで精神が安定していない時は、動悸がしたり、なかなか眠れなくなったりします。

 健全な精神は健全な心に宿ります。心配事や過労で心の気(エネルギー)や血液などが消耗すると、心に宿る精神が養われず、不安感・眠りが浅い・動悸などの症状が現れます。漢方薬では、疲れた心を栄養し精神を安定させる“安神薬”(あんしんやく)と呼ばれる薬がよく使われます。酸棗仁(さんそうにん)はその代表で、ナツメの種です。習慣性が無く安全なので、漢方の睡眠薬によく使われます。中でもエネルギーと血液不足タイプに使う帰脾錠(きひじょう)、潤い不足タイプに使う天王補心丹(てんのうほしんたん)は特に有名です。 また食事の不摂生や過度の飲酒は、体内に痰熱を生じます。熱は心を興奮させ、痰は精神の働きを束縛して寝つきを悪くします。生活習慣を改善し、「星火温胆湯」(せいかうんたんとう)など使うと良いでしょう。

 そして翌朝になっても疲れが残っている方、夜更かしをしていませんか?血液は夜の10時〜午前2時に肝臓で最も効率的に浄化・再生されます。もしこの時間に起きていると疲れが残りやすくなります。ですから、遅くとも午後11時には熟睡できるように心掛けましょう。

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●連載12

「あなただけの漢方処方」
   ・・・正しい漢方薬の選び方

 TVの健康番組などで、自分と同じ病気や症状に漢方薬の○○が良いと聞いて「私と同じ…飲んでみようかな…」本当にそれで良いのでしょうか?

 今では漢方薬は、一般の病院でも処方されたり、量販店でも購入できるものもあります。しかし一部の漢方専門医・薬局を除いて、病名や症状だけで薬を選ぶことが多いようです。

 漢方は病名だけでなく、1.症状・2.体質・3.季節に合わせて処方を選ぶというのが最大の特徴です。本物の漢方はこれらを十分に考慮して使用するので、効果的かつ安全な、あなただけの漢方を選ぶことができます。

 漢方専門の薬局で相談する最大のメリットは、お客さまの体質と、その時々の病情や季節の変化に合ったお薬の内容や服用法だけでなく、養生法や食生活のアドバイスを受けられることにあります。これは対話時間の短い病院や量販店ではなかなか難しいことです。

 季節はもう春です。春は動植物が活動を始めるように、人も代謝が活発化して心もウキウキと外へ向け発散しやすい季節です。この季節に発散作用を持つ辛いものやスパイシーなものをたくさん摂ると、体の気(エネルギー)を発散しすぎて肉体的には疲れやすくなり、精神状態は不安定になります。ですから、春はこのようなものを摂り過ぎないよう注意して、逆に酸味の食品を適度に摂り、心身を引き締めるようにしましょう。

 連載は今回が最終回です。今後は、5月中旬に開設する当店ホームページで中国漢方のコラムをご覧下さい。お店でのここだけ話もどうぞ。1年間のご愛読、本当にありがとうございました。〈了〉

「パンダの言い忘れ」
 当コラムで紹介してきた漢方のお話は、「中医学」(ちゅういがく)とよばれる中国伝統医学の考え方によるものです。中医学は日本の漢方のルーツですが、中医学と日本の漢方は考え方に若干の違いがあります。中医学は、病気を治すことだけでなく、病気の予防をしたり、健康で長生きするための養生法なども重視します。日本の漢方と区別するために、中医学を「中国漢方」ということもあります。

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●連載13

青空の下のプチうつ

 5月も終わり、梅雨に入る前の爽やかな青い空の下、気分はルンルンですか?えっ、ちょっとお疲れ気味?春からずっとプチうつ?!こんなにいいお天気なのに、疲れてやる気がでない・気持ちがブルーで沈みがち・忙しすぎてイライラ・不安を感じるのには訳があります。

 春は職場や学校・家庭の環境が変わる季節。時間が経って新しい仕事や顔ぶれに少し慣れて落ち着いてきた頃、忙しかった仕事や行事・ストレスのツケがひょっこり顔を出します。「ちょっと無理して頑張ったかなぁ」という人は、いわゆる五月病になりがちで、頑張る生活に一息入れないと引きずってしまいます。本当に自分だけの時間を少しとって、体と心の疲れを癒しましょう。漢方薬にもそうした働きのものがあります。

 漢方では、精神活動は心が主宰するとしています。日本でも"こころ"と読みますよね。しかし気持ちや情緒の安定には、多くの要素が関係しています。肝は、全身の気を巡らせてストレスを発散します。非常に忍耐力の強い臓腑ですが、長くストレスを受け続ければ肝臓も疲れて、気がめいり、気持ちが塞いでしまいます。肝に沢山の血液があり、栄養されることにより、気分をノビノビさせることができます。

 また、肝臓に貯蔵された血液は全身も栄養します。春から仕事で無理をしたり心労が重なれば血液を消耗して全身の血液不足となります。脳の血液が不足すれば考えられずイライラします。心の血液が不足すれば"こころ"が落ち着かず不安感や不眠を生じるなど精神面にも影響します。ストレスを発散し、肝の血液を補うのには「逍遙丸」(しょうようがん)がよく使われます。

 血液不足が顕著な場合は、体や目の疲れ・貧血・めまい・立ちくらみなどを生じます。このような場合には血液を補う働きを強化する目的で「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)を併せて使います。

 ストレスや疲労は胃腸の働きも低下させます。胃腸の働きが低下すると栄養を体内に取り込むことができなくなるので、体は益々弱くなり不安感が募るようになります。食欲不振・軟便などの胃腸虚弱の症状を伴う場合は「帰脾錠」(きひじょう)などを併用して体と心の疲れを癒しましょう。

 プチうつを引きずって「もしかしてうつ病?」と思い込む前に、この春の生活を振り返ってみてください。衣替えとなる6月。ジメジメした梅雨に入る前に、気持ちスッキリ、リフレッシュしましょう。

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●連載14

梅雨に泣く、私の腰とヒザ

 「アツツツ…」と腰やヒザ・関節の痛みはつらいですね。梅雨時は特に悪くなる方も少なくないと思います。

・腰痛の起きる原因
 慢性的な腰痛・関節痛など痛みの根本原因は、老化や体力の不足による新陳代謝の低下にあります。新陳代謝が低下すると@腰や関節・神経を栄養することができずに筋骨が弱って体を支えられなくなったりA局部に老廃物(痛みの元)が停滞してしまいます。 更に痛みを持つ人は抵抗力が弱く、痛みのもう1つの原因であるB湿気や冷えを容易に体に入れてしまいます。ですから寒い冬や湿度の高い梅雨時は痛みを訴える患者さんが多くなります。

・梅雨時の痛みの特徴
 湿気(水分)は重たく停滞しやすい性質を持ちます。ジメジメする梅雨時は余分な湿気や水分が体内に淀み停滞するので、体は重だるく、足が浮腫んだり、関節に水がたまって痛んだりします。 また、寒いときは手足がかじかむように、体を冷やすと体を硬く固めてしまいます。このため血行が悪くなると、更に代謝を悪くして痛みが悪化します。湿度の高い曇りや雨の日、クーラーなどの冷気にあたると痛みが悪化するのはこのためです。

・湿気対策とセルフチェック
 梅雨時はただでさえ余分な水分が停滞しやすいので、先ず水分のとりすぎに注意しましょう。漢方では個人によって必要な水分量は異なると考えます。適当な水分のチェックには舌の苔を見て下さい。舌の上に白く厚い苔がベッタリとあれば余分な水分が停滞している証拠です。自覚症状としては湿気の高い時に痛みが悪化する他、頭や体が重い・食欲不振・むくみ・めまいなども生じます。お茶やビール・果物などの水分は控えめに。漢方薬では、体の水とりゾウさん「勝湿顆粒」(しょうしつかりゅう)がお勧めです。 この時期によく食べられる、ショウガ・ミョウガ・大葉・蓼などの薬味野菜は余分な湿気を体から取り除いてくれます。まさに日本の薬膳です!

・腰痛の根本治療
 梅雨時は湿気対策が大切ですが、完全に治すためには根本治療が重要です。はじめにお話したとおり、腰痛・関節痛の原因は筋骨の弱りと代謝低下による老廃物の停滞です。腰や関節を強化するとともに、体を温め余分な水分を取り除くには「独歩丸」(どっぽがん)を良く使います。血行を改善し老廃物の排泄を促すには「冠元顆粒」(かんげんかりゅう)を良く使います。この二つの漢方薬は、腰痛・関節痛・足腰のしびれによく併用します。

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●連載15

エコノミー症候群はどこでもおこる!

 中越沖地震で被災された方々へ謹んでお見舞い申し上げます。

 避難所で心配されているエコノミー症候群。狭い空間で長時間同じ姿勢を続けることで、足にできた血栓が肺の血管を塞ぎ、呼吸困難・ひどいと死に至る病気、これがエコノミー症候群です。

・エコノミー症候群のサイン
 夏にはお盆の帰省や遠くへ旅行する方も多いですね。自動車を運転したり、新幹線に乗ったり長時間同じ姿勢でいることは、何もしないのに普段動いている時より疲れを感じませんか?また、冷房の効いた劇場でのコンサートやオフィスで座りっぱなしの仕事などでも、休憩時には無意識に手足を伸ばして歩きたくなったり、足をもんだり体を動かしたくなりますよね。これは、「血行を良くして!!」というエコノミー症候群の前兆を示す体のサインです。

・エコノミー症候群が起きるメカニズム
 動脈の血液は心臓の働きで全身に運ばれますが、静脈の血液はなかなか心臓まで戻ることはできません。特に下半身の血液は重力の影響で、なかなか心臓に戻ることができません。
 長時間血行不良の状態が続くと固まりができ、これが細い血管につまると疲れやだるさを感じるようになり、更にはエコノミー症候群が現れます。
 先ずは軽い体操。特に下半身の血行を促すには、足首を回したり、第2の心臓と呼ばれるふくらはぎを指圧します。
 このほか、過労・心労・ストレス・加齢による血管の硬化などが重なると、血行は更に悪くなり血栓ができます。被災地に多く発生するのはこういった要因も影響していると思われます。

・夏に多いエコノミー症候群の対策
 夏のきびしい暑さは、急激に体液を奪うので、血液をドロドロにします。血栓やドロドロ血液のことを中医学では「瘀血」(おけつ)と言います。
 この時にスポーツ飲料などで水分補給すれば、ある程度はドロドロになるのを防ぐことができます。でも、汗かき体質で水を飲んでも、飲んだだけ汗をかいてバテバテという人は心臓の働きも強化しないと血液をスムーズに巡らすことはできません。こういう方には「麦味参顆粒」(ばくみさんかりゅう)をお勧めします。体を潤す体液や血漿を増やし心筋を強化するとともに、体を引き締め必要以上の発汗を防ぎ体の潤いを守ります。スポーツドリンクに溶かしても美味しく飲めます。

・エコノミー症候群になりやすい体質
 ところで予防をしていても発症してしまう人もいます。もともと瘀血体質の人です。
 高コレステロール・高脂血症をはじめ、顔色が浅黒い・舌が暗い紫色・ひどい肩こり・生理痛がきつい・子宮筋腫・しこり・ポリープなどの方は瘀血があると考えます。
 血液循環の病気というと高血圧の方に多いと思われがちですが、血液を流す力の弱い低血圧の人こそ夏場は要注意です。
 麦味参顆粒とともに、瘀血を改善し血栓を予防する「冠元顆粒」(かんげんかりゅう)を併用します。夏を安全に過ごすために、しっかり予防をしましょう。

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●連載16

猛暑去り、残ったものは夏疲れ

・涼しくなってきたけれど・・・
 連日の猛暑だった夏から、ようやく涼しさを感じるこの頃、暑さから解放されホッとしたいところですが、何をするにも億劫でやる気が出ない・体が重だるい・食欲がないなど、夏の疲れを引きずっていませんか?まずは猛暑の夏をどう過ごしたか思い出してみましょう。

・夏に汗をたくさんかいた人
 夏に汗をかくのは外から受けた蒸し暑さを体から追い出すためで、正常な防衛反応です。しかし汗は水分とともにミネラルなども含むので、今年のような連日の猛暑では必要以上に汗をかき、体力を消耗します。
 この夏よく汗をかいた人、汗をかいても水分とともに栄養やミネラルを補わなかった人は、エネルギーと潤いの消耗が疲れの原因と思われます。動くほどに疲れがひどくなる・空虚でうつろな感じがする・動悸・息切れ・小便の量が少ない、お通じが硬いなどの症状が現れやすくなります。
 ブドウや梨は潤いとエネルギーを補ってくれます。漢方薬では、麦味参顆粒西洋人参天王補心丹カキ肉エキスなどでエネルギーや潤いを補いましょう。食事は潤いを消耗するスパイシーなものを避けて消化のよいものを。長風呂や運動のしすぎによる発汗も禁物です。

・クーラー大好きの人
 次は猛暑を避けて極端にクーラーの効いた部屋で過ごし、汗をかかなかった人です。クーラーは、体の表面は冷えて快適なようですが、その冷えで皮膚の表面が凍えて汗をかけなくなります。すると体内の熱を発散できず、体の中にムンムンと余分な熱がこもってしまいます。すると、体の中が熱い感じがする・喉が渇いて冷たいものをゴクゴク飲みたい・小便の色が濃い・イライラ・寝つきが悪いなど生じます。
 また、体内にこもった熱は体のエネルギーや潤いも奪うので、夏の疲れを助長します。まずは余分な熱を発散しましょう。紫蘇・白ネギは温める食品ですが、体表を開き体内の熱を発散するので、結果的に涼しさをもたらしてくれます。お薬では香蘇散や星火逍遥丸などが熱やイライラを発散してくれます。お風呂は長湯せず、体表だけを温め汗を流す程度にしましょう。エネルギーと潤い分を補給することもお忘れ無く。

・冷たいものの摂りすぎ
 最後に冷えたビールやお茶・冷たい麺類・お刺身など冷たいものをよく飲んだり食べたりした人です。暑さ対策に水分補給や涼をもとめることも大切です。しかし、体温より低いものは吸収が悪いので、ゴクゴク飲んでも渇きはとれません。却って胃腸が冷えて営養や潤い分の吸収が悪くなります。すると栄養不足の上に、代謝できない余分な水分が体に溜まり、体が重だるい・むくみ・食欲不振・軟便・下痢・めまいなどを生じます。胃腸を温め水分代謝を促す生姜・みょうが・エビ・こんにゃくなどを摂ると良いでしょう。お薬では、勝湿顆粒星火健胃錠星火健脾散などを使います。

 夏疲れを放っておくと、秋冬の体調に響きます。早めに対処しておきましょう。

 ★メモ帳

【お薬の読み方】

・麦味参顆粒・・・ばくみさんかりゅう
・西洋人参・・・せいようにんじん
・天王補心丹・・・てんのうほしんたん
・香蘇散・・・こうそさん
・星火逍遙丸・・・せいかしょうようがん
・勝湿顆粒・・・しょうしつかりゅう
・星火健胃錠・・・せいかけんいじょう
・星火健脾散・・・せいかけんぴさん

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●連載17

口内炎は、からだのオーバーヒート!

中医学で考える口内炎
 ヒリヒリと痛む口内炎、生活に大きな支障はないけれど、飲み物がしみたり食事の時も口の中が気になって美味しく食べることができません。中医学では、口内炎の基本的な原因は「熱」と考えます。適度な熱は人が活動するのにエネルギーとして必要です。しかし、過剰な熱は火のように体を燃やして傷つけてしまいます。

 体に悪さをする熱の生じ方は2つです。車のオーバーヒートに例えてみましょう。1つは熱の過剰な生成によるものです。飲食の不摂生による熱、ストレスや怒りによる熱、カゼによる熱などがそうです。車でいうと、アクセルの踏みっぱなしで長時間運転したためにエンジンが焼けた状態です。

 2つ目は潤い不足による冷却力の低下です。老化、疲労、慢性病で体液が不足することによって現れる火照りやのぼせなどの熱がそうです。冷却水が少ないために、無理な運転はしていないのにエンジンが焼けてしまった状態です。治療には生活・食事などをチエックして、なぜ熱が出たのか探ることが重要です。

 また、口内炎と内臓のトラブルには密接な関係があります。口や唇は胃腸・心・肺の状態を現します。つまり、口内炎は熱によって胃腸・心・肺などが傷ついているサインです。

・熱の過剰生成による口内炎
 このタイプの口内炎は、急性で赤く腫れて痛みも激しい場合が多く、熱を取り除く治療を施します。

1)飲食の不摂生
 甘いもの・脂っこいもの、辛いものの食べすぎ、お酒の飲みすぎは余分な熱を生み、胃腸を傷つけます。胸焼け・口臭・便秘・臭い下痢など伴うことが多く、治療には胃腸の熱を取り除く星火温胆湯・黄連解毒湯などを使います。

2)ストレス
 我慢や怒りは気分をウツウツとさせ熱を生みます。この熱が心に影響すると、不眠・イライラ・目の充血など伴うことが多く、ストレスによる熱を冷ます加味逍遙散・柴胡加竜骨牡蠣湯などを使います。

3)カゼ
 頭痛・発熱・ノドの痛みなどカゼ症状を伴います。カゼによる熱を冷ます天津感冒片涼解楽などを使います。

・潤い不足による口内炎
 このタイプの口内炎は、赤みや痛みは穏やかなものの繰り返し発症し治りにくく、ほてり・のぼせ・ノドの渇き・めまい・耳鳴り・不眠・腰痛などの症状を多く伴います。治療には潤いを補うことにより熱を抑える瀉火補腎丸天王補心丹などを使います。

 この他、赤みも痛みもないものの、治りにくく、繰り返す口内炎は、抵抗力がなく、皮膚・粘膜が弱い方に多く見られます。胃腸虚弱・疲れやすい・カゼをひきやすい・花粉症などの症状を伴う場合は、胃腸や粘膜を強化する補中益気丸衛益顆粒などを使います。

 また、漢方薬以外で当店お勧めなのが、クマ笹エキス(商品名:ササヘルス 医薬品)です。どのタイプにも使え、傷ついた粘膜の修復と保護に働きます。ビタミン剤や軟膏など試してもなかなか治らない方は、内臓のトラブルかもしれません。先ずは生活や食事を見直し、体質改善に心掛けてください。

 ★メモ帳

【お薬の読み方】

・星火温胆湯・・・せいかうんたんとう
・黄連解毒湯・・・おうれんげどくとう
・加味逍遙散・・・かみしょうようさん
・柴胡加竜骨牡蛎湯・・・さいこかりゅうこつぼれいとう
・天津感冒片・・・てんしんかんぼうへん
・涼解楽・・・りょうかいらく
・瀉火補腎丸・・・しゃかほじんがん
・天王補心丹・・・てんのうほしんたん
・補中益気丸・・・ほちゅうえっきがん
・衛益顆粒・・・えいえきかりゅう

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●連載18

今年はカゼをもらわない!

・カゼは早期発見・早期治療

 暦も立冬に入り日々寒くなってきました。「ゴホン!」と咳をする人やマスクをしている人もよく見かけます。カゼひきさんが増える冬には、家族の1人が外からカゼをもらってくると、家族が順番にカゼのキャッチボウルをしてしまうことがあります。小さなお子さんや受験生・妊婦さん・お年寄りをカゼから守るには、本人だけでなく、家族みんなが外からのカゼを「もちこまない」ことが大切です。

 学校や職場・人ごみの中へ出かけて、ノドがイガイガしたり、ボーっとして熱くなったりとあやしい症状が現れ「カゼをもらったかな?でも薬を飲むほどじゃないし…」と思ったことは誰でもあるはず。来てます!危ない!ここで対処するかしないかが、カゼを「もらう」か「もらわない」かの分岐点です。うがい・手洗いは大切な予防線で、何も症状が無い時は有効です。しかし、あやしい症状が現れ、予防線をカゼに突破されそうな時まではカバー出来ません。放っておくと、体調がイマイチの人や抵抗力が弱い子どもやお年寄りは、本格的にカゼをひいてしまいます。健康な人でも強力なカゼに襲われればカゼをひきます。

 そこで登場するのが「板藍根」(ばんらんこん)という生薬です。免疫力強化・抗菌・抗ウィルス・解熱・解毒といったはたらきに優れ、予防とともに予防線を突破されかかった時の早期治療にも抜群の効果を発揮します。中国の家庭や学校では、カゼが流行る時期に、板藍根を煎じたお茶を飲む・うがいや手洗いをするのが常識で、カゼの流行で学級閉鎖になることはないといいます。

 日本でも、そのエキスを抽出して手軽に利用できる「板藍茶」(ばんらんちゃ)と、レモングラスのハーブの香りが爽やかな「板藍のど飴」があります。我が家でも家族みんなで使っています。お出かけの前後に板藍茶で一口うがいをして、残りはゴックン、子どもの水筒にも板藍茶です。のど飴もノドが変だなと思った時にすぐ使えるよう、いつもポケットに入れています。カゼのシーズンはこれからです。学校・職場・病院・忘新年会・クリスマスやお歳暮の買い物でカゼをもらわないように、「うがい・手洗い」そして「板藍茶!」です。

 「それでもカゼひいたらどうするの?」という方、漢方薬局なら次の対策もあります。 カゼの治療はひき始めが肝心。漢方薬でも速く良く効きます。初期症状に合わせて、天津感冒片、葛根湯、勝湿顆粒などを適切に使い分けます。 カゼにかかりやすい人は、ふだんから衛益顆粒で粘膜を強化して抵抗力をUPすると良いでしょう。

  以上が予防・初期治療・本治療と3段構えのカゼ対策。カゼは万病のもと。板藍茶でカゼが入り込めない家庭にしましょう。当店では、来店のお客さまに、板藍茶と板藍のど飴のサンプルサービスを行っています。カゼとともにインフルエンザの対策にも心強い味方の板藍茶、ぜひこの機会にお試し下さい。

ばんらん茶・・・かぜ予防、うがい、手洗い ★メモ帳

【お薬の読み方】

・天津感冒片・・・てんしんかんぼう へん
・葛根湯・・・かっこんとう
・勝湿顆粒・・・しょうしつかりゅう
・衛益顆粒・・・えいえきかりゅう

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●連載19

花粉症の体質改善〜からだの防犯しませんか?

 新年を迎えました。春の花粉シーズンの対策にはまだ早いと思うかもしれませんが、今回は、毎年つらい症状を少しでも軽くしたい人のための体質改善についてです。

 花粉症の人には、「皮膚・粘膜が弱い」とうい特徴があります。日常の生活でもこんな事が思い当たりませんか?

□ 風邪をひきやすい
□ 年中鼻がぐずぐずしやすい
□ のどが弱く、すぐ痛くなる
□ 皮膚が弱くジンマシンなどが出やすい
□ 前より寒がりになった
□ 冷房や冷たい風が苦手
□ 汗をかきやすい
□ もともと体温が低いほうだ

 これらの症状は、皮膚・粘膜が弱いため、外からの刺激を受けやすいと同時に、内にある熱エネルギーが放出してしまうことによって現れます。1つでも思い当たる人は、皮膚・粘膜が弱く、外からの刺激を受けやすいはずですから要注意!ほとんどあるという人は、もうボロボロです。あっという間に体を侵されてアレルギー症状を起こしてしまいます。

 自分の家の防犯で言えば、窓や玄関のドアに鍵がおらず、簡単に泥棒に入られ盗み放題の無防備状態です。ちゃんと防犯をすれば泥棒は入れず被害もでません。花粉による被害を出さないように、皮膚・粘膜を強化してからだの防犯をしましょう。

 中医学では、組織・器官の病気は、それを司る臓腑と密接な関係があるとしています。皮膚のごく表面は皮毛(ひもう)といい肺と関係があり、やや内側は肌肉(きにく)といい胃腸(脾)と関係があるとしています。すなわち皮膚・粘膜が弱いことでおきる花粉症の根本原因は肺と胃腸の虚弱にあるということです。肺も胃腸も体の内側に畳み込まれた皮膚と考えれば、納得できます。肺が弱いと同じ呼吸系の鼻・気管支も弱くなります。また、胃腸が弱いと体力・抵抗力ともに低下します。ですから、丈夫な皮膚・粘膜を作るためには、肺と胃腸の働きを強化します。

生体防御機能 「衛益顆粒」(えいえきかりゅう)は、肺と胃腸のはたらきを高め皮膚・粘膜を強化する生薬「黄蓍」(おうぎ)を中心とした処方で、花粉症や、カゼ・ぜん息などの予防によく用いられます。この他、「腎」の強化も大切です。腎(副腎などホルモン系も含む)は体温・免疫・ホルモンの調節などにも関わります。

 現代医学ではホルモン剤を投与するような病気の治療に、漢方では腎を強化するお薬を使用します。花粉症だけでなく、アトピー・ぜん息・低体温・不妊症発育不良・慢性疲労いう人は、腎のはたらきも強化することが大切です。

双料参茸丸」(そうりょうさんじょうがん)、「参馬補腎丸」(じんばほじんがん)、「八仙丸」(はっせんがん)などから、自分に合うお薬を選んで衛益顆粒と併用すると良いでしょう。

 最後に、大事な生活の養生法も紹介します。過労・睡眠不足・胃腸を損ねる脂っぽいもの・冷たいものの飲食・寒い日の薄着などは抵抗力を弱めます。改善どころか、更に皮膚・粘膜を弱くします。花粉症に縁が無い人も注意しましょう。

 ★メモ帳

【症状が現れた時の対応】

 皮膚・粘膜の強化はすぐにはできません。対症療法として良く使用する漢方薬などを紹介します。

■透明な鼻水が多い・・・小青竜湯(しょうせいりゅうとう)、苓甘姜味辛夏仁湯(りょうかんきょうみしんげにんとう)
■鼻づまり・・・葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)、鼻淵丸(びえんがん)、イーパオ
■目の痒み・・・天津感冒片(てんしんかんぼうへん)、涼解楽(りょうかいらく)、瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)
■頭がぼっとする・・・頂調顆粒(ちょうちょうかりゅう)、香ロゼア

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●連載20

燕人・ENGINE・・・第1回 たかが肩こり、されど肩こり

 「肩凝り=血行が悪い」というのは皆さんの知るところ。凝る場所が肩というだけで軽くみられがち。でも、脳や心臓が血行不良だったらどうですか?脳凝りで脳梗塞、心臓凝りで心筋梗塞とゾッとします。肩が凝りやすい方は、自分は血行不良の体質と自覚しましょう。

 肩や首は、頭と体をつなぐ架け橋です。肩や首に凝りがあるという事は、首を絞められているのと同じです。放っておくと、慢性的に心臓から脳へ十分な血液が送れなくなり、頭痛・めまい・目の疲れ・耳鳴り・不安感・不眠などが現れます。逆に言えば、肩凝りの治療は、血行不良による症状の改善+病気の予防になります。肩凝りが有ると無いでは大違い!早く治しましょう。

 血行不良の原因は様々ですが、主な原因は2つ。自分で凝る場所を触ってみましょう。

@肩にこぶのようなシコリがある、顔色がくすみやすい・・・ドロドロ血液の瘀血(おけつ)タイプ。血液をサラサラにして肩や脳の血流を改善したりするには冠元顆粒(かんげんかりゅう)がお勧めです。

A肩や首に筋張った薄い板が入った感じがする・・・血液(潤い)不足タイプ。血液不足で肩や首の筋肉がビーフジャーキーのようなバサバサです。強いマッサージをすると逆に痛めてしまいます。痩せ・めまい・目の疲れ・手足の冷えなどの症状を伴いやすいこのタイプには、血液を補う婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)を併用すると良いでしょう。

 肩凝りは「早く血行を改善して!」という体の訴えです。ちゃんと耳を傾けて下さいね。詳しい内容は、来週更新の当店HPをご覧下さい。

 ★パンダのオマケHP版

 肩や首は、頭と体の架け橋です。肩こりがあるということは、首を絞められているのと同じで、頭(脳)と体の連絡がうまくいきません。放っておくと、以下の2つの関連する症状を引き起こす可能性があります。

1.十分な血液を頭・顔・脳に供給できない
 頭痛、頭重、めまい、健忘、認知症、目の疲れ、耳鳴、不安感、シミ、くすみ
2.脳からの命令が全身に伝わらない
 手足のしびれ、悪心・嘔吐、生理不順、動悸、息切れ、自律神経失調症など

 肩凝りは血行不良の病気です。血行不良の原因は様々ですが、主だった原因をタイプ別の表にしました。自分の肩こりはどのタイプかチェックしてみましょう。

□ タイプ@・・・ドロドロ血液タイプ 瘀血(おけつ)  

 ・肩こりの特徴・・・骨のようにコリコリと硬いしこりがある。
 ・その他の症状・・・顔色がくすんでいる
 ・おススメ方剤・・・冠元顆粒など

□ タイプA・・・血液不足タイプ 血虚(けっきょ)

 ・肩こりの特徴・・・シコリはあまりない。肩や首に筋張って、薄い板が入ったような感じがする。
 ・その他の症状・・・顔色は白っぽい、手足が冷える、立ちくらみ
 ・おススメ方剤・・・婦宝当帰膠、十全大補湯など

□ タイプB・・・体液不足タイプ 陰虚(いんきょ)

 ・肩こりの特徴・・・シコリはあまりない。肩や首に筋張って、薄い板が入ったような感じがする。
 ・その他の症状・・・赤ら顔、手足がほてる、口や喉が渇く
 ・おススメ方剤・・・杞菊地黄丸天王補心丹など

□ タイプC・・・急性冷えタイプ 風寒(ふうかん)

 ・肩こりの特徴・・・冬の寒さ、強い冷房など、体を冷すことにより節々が強張る
 ・その他の症状・・・悪寒、発熱
 ・おススメ方剤・・・葛根湯など

□ タイプD・・・エネルギー不足タイプ 気虚(ききょ) 陽虚(ようきょ)

・肩こりの特徴・・・過労、慢性病、老化などにより慢性的に肩が凝る。
 ・その他の症状・・・動悸、息切れ、疲れやすい
 ・おススメ方剤・・・麦味参顆粒参馬補腎丸など

□ タイプE・・・ストレスタイプ 気滞(きたい)

 ・肩こりの特徴・・・緊張やストレスで悪化する肩凝り
 ・その他の症状・・・イライラ、精神抑鬱を伴う
 ・おススメ方剤・・・星火逍遥丸、四逆散など


 タイプ@
 ドロドロ血液(瘀血)タイプは、マッサージなどで揉むと緩和するものの、再発を繰り返します。先ず血行不良の原因となるストレス・運動不足・飲食の不摂生など生活・食習慣など見直しましょう。治療は血液をサラサラにして血行を改善すること。冠元顆粒などがお勧めです。

 タイプA
 血液不足とタイプBの体液不足のタイプは、どちらも潤い不足のタイプ。肩や首の筋肉がビーフジャーキーのようにバサバサです。強すぎたり長すぎるマッサージをうけると、かえって筋肉を痛めてしまいます。治療は血液や体液を補いながら、血行を改善すること。婦宝当帰膠や杞菊地黄丸などタイプ別に潤いを補いながら、冠元顆粒を併用すると良いでしょう。生活では、過労・心労のほか、パソコン・携帯メール・長時間の運転など目の使いすぎを控えましょう。目の酷使は血液を相当に消耗します。また、女性では生理中は血液が不足するので、めまい・頭痛・情緒不安など生じやすくなります。肩こりがあり、目が疲れやすい・生理になると体調が悪い人は、血液を補う必要があります。
 *体液不足とは、血液も含めた人体で正常に機能する組織液が不足する事です。

 タイプC
 冷えによる急性の肩凝りには、寒さを発散する葛根湯を使います。ただし、葛根湯は冷えによる肩凝りの応急手当に過ぎません。慢性の肩凝りには適さないので注意しましょう。

 タイプD
 エネルギー不足では血液を力強く全身に送ることはできません。少し動いただけで息切れや動悸がするのは、肺は心臓の機能が低下しています。麦味参顆粒などで肺と心臓を補います。エネルギーが不足すると体を温めることができずに、血行が悪くなることがあります。これは冷え性や低体温の方に多く、参馬補腎丸や双料参茸丸のような熱エネルギーを補うタイプの漢方薬を使います。

 タイプE
 ストレスは血液をドロドロにします。またストレスは血管を収縮させるので、二重に血液の流れに影響を与え、瘀血を作ります。若い人の突然死はこのタイプが多いようです。一日にたった数分でも良いですから、リラックスできる時間をつくるようにしましょう。治療には緊張を和らげる星火逍遥丸や四逆散などを、血液サラサラにする冠元顆粒と合わせて使います。

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●連載21

燕人・ENGINE・・・第2回 お肌も地球も噴火する

 春になってから、急にブツブツとできた吹き出物やニキビ。春は肌が作り替えられる季節なのに、強い風が吹き、肌を乾燥させて弱め、顔に付いたばい菌は炎症を起こしやすくします。

 漢方では、体にこもった「余分な熱」による皮膚の炎症と考えます。吹き出物は、火山の噴火と同じ。地下にこもったマグマの熱が噴火口から吹き出すように、体内に「余分な熱」が貯まると毛穴から吹き出します。熱は「上に昇る」性質があるので、体の上部にある顔や頭に熱が昇って吹き出ます。 体内に熱がこもる原因は主に2つあります。

 @食事の不摂生:甘いケーキやお菓子、脂っぽいもの・辛いものを食べ過ぎると余分な熱が生まれ、この熱で血液が破壊されると腫れ物になります。 更に便秘だと毒素を排泄できなくなり、こもった熱と毒が小さい毛穴から吹き出します。
 Aストレス:ストレスをため込むと熱を生じ、この熱が上昇するとのぼせにともない吹き出物ができることがあります。

 毛穴のお手入れも大切ですが、吹き出物の根本的な解決には、体内で生じた余分な熱を冷ます必要があります。漢方薬では、体内の熱を冷ましながらお通じを促し老廃物を排泄する「涼血清営顆粒」(りょうけつせいえいかりゅう)をよく使います。更に、原因にあわせて余分な脂分を取り除いたり、ストレスを発散する漢方薬を合わせて使用します。

 「肌は内臓の鏡」と言われます。お薬を飲むだけでなく、生活習慣も見直して体の中からきれいにしましょう。おまけの話は来週のホームページをご覧下さい。

 ★パンダのオマケHP版

「春の吹き出物とニキビ」

 春という季節は、
 1.)強い風が肌を弱め、ばい菌による炎症を起こしやすくする。
 2.)肌が作り替わる季節で、体内のゴミが吹き出やすい。
 3.)環境の変化からストレスがたまりやすく、熱を生じやすい。

 ニキビ・吹き出物は、春に急に出るタイプから慢性化しているものまで様々あります。 それぞれに適切なお薬や食材など取り入れて改善しましょう。

【1.急性タイプ】〜春になってから急にブツブツ・パラパラと現れた、赤や白のニキビ。

■ 赤いニキビ・・・余分な熱が胃や、体の奥深くこもって血液まで入り込んでいます。

 食欲旺盛・肉や脂もの・辛いものの食べ過ぎ・生理前にニキビがひどくなる・気持ちがイライラする・便秘気味・目が充血しやすいなど。

 涼血清営顆粒 + 星火温胆湯昌三仙 (飲食の不摂生が大きい場合)
 涼血清営顆粒 + 星火逍遙丸・加味逍遙散 (ストレスが強い場合)

 おすすめ食材・・・セロリ・にがうり・大根・れんこん・どくだみ茶・ミント茶など

■ 白いニキビ(白い粉を吹くような吹き出物)・・・余分な熱が皮膚・肺・体の上部にある。

 鼻や喉が弱く、乾燥感がある、辛いものや煙の刺激で咳が出やすいなど。

 清上防風湯・銀翹散・板藍茶など

 おすすめ食材・・・レタス・きゅうり・白菜・緑茶・葛きり・菊花茶など

【2.化膿タイプ】〜赤や白のニキビが悪化して、腫れて膿となり痛み、黄色いニキビになる。

■ 黄色いニキビ・・・余分な熱に「毒」が加わっています。

 ニキビは大きく腫れ、熱を持ち膿んでいる、オイリー肌で毛穴が大きくニキビ跡が残りやすい、便秘がひどい、怒りっぽい、顔がほてりやすい、脂分のものをよく食べる。

 瀉火利湿顆粒・黄連解毒湯・五涼華など (+涼血清営顆粒との併用も)

 おすすめ食材・・・トマト・豆腐・春菊・こんにゃく・ジャスミンティーなど

【3. 慢性化タイプ】〜年中、ニキビ・吹き出物を繰り返す人や、さわるとゴリゴリとしたしこりがある黒〜紫っぽい色のニキビのタイプ。

■ 黒ずんだニキビ・・・“瘀血”(おけつ)とよばれる「血液が汚れて、血の巡りが悪い」体質に根本原因があります。血行不良から老廃物が蓄積されるだけでなく、栄養分も補給できないので、ニキビがなかなか治りにくくなります。生理痛がある・経血にレバー状のかたまりがよく混じる、子宮内膜症や子宮筋腫・卵巣膿腫があるなど婦人病のトラブルが多い、歯ぐきや唇の色が黒っぽい、胃もたれやお腹にガスがたまりやすいなど。

 血の巡りを改善する「冠元顆粒」+血液中の脂肪などの老廃物を掃除する「星火温胆湯」などを使います。

 おすすめ食材・・・わかめ・昆布の海藻類・ごぼう・アスパラガス・プルーン・はと麦茶など。

 *注、瘀血によって黒ずんだ慢性のニキビとは違い、エネルギー不足で黒いニキビができるタイプがあります。

■ 黒ニキビ・・・気(エネルギー)が不足した体質では、肌の修復や老廃物の排泄がスムーズにできません。また老廃物を外に出せても毛穴や汗孔の引き締めがちゃんとできないので、ばい菌に感染しやすくなります。エネルギー不足では炎症もおこりにくいので、赤くはなりにくいですがく、毛穴に汚れが溜まり黒ニキビとなります。

 疲れやすい・食欲不振・食後にもたれたり眠くなる人などは、気を補う星火健胃錠帰脾錠・補中益気湯なども併用するとよいでしょう。

 おすすめ食材・・・ヤマイモ・鶏肉・豆類・イモ類・栗・えび・しいたけ・紅茶・ほうじ茶など。

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●連載22

燕人・ENGINE・・・第3回 コッソリさよなら、みず虫菌!

 水虫の人には嫌な梅雨。自分専用の足拭きマットにスリッパ。悲しくなります。痒みはツライし、周りからは「うつさないで!」と避けられます。治そうと薬を使っては再発を繰り返す。ここまで、あなたが水虫に好かれる原因は、あなたのその体質にあります。水虫菌はどこにでもいますが、誰にでもうつるわけではありません。ジメジメが大好きな水虫菌は、居心地のよい人を選びます。

@ジメジメ体質の人
 胃腸が弱い方は、胃腸の水分代謝が悪く、もたれ・下痢などを引き起こすだけでなく、全身の水分代謝も悪くなり、水虫菌も繁殖しやすくなります。舌に厚い白い苔があるのは水分代謝が悪いことを示しているので要注意です。

A皮膚粘膜が弱い人
 皮膚・粘膜は病気の侵入を防ぐバリアです。水虫が繁殖する時は多くの場合、抵抗力が弱まっています。そこで水虫菌は簡単に侵入し、繁殖します。カゼをひきやすい・汗をかきやすい・肌が弱い・すぐ疲れるという方は要注意です。

 漢方では、外用に「華陀膏」(かだこう)という軟膏を使います。痒みを和らげ皮膚の新陳代謝を促して奥の水虫を追い出します。足の踵など硬い部分の治療では、痒みが消えても3ヶ月ほど根気よく塗り続けることが必要です。そして内服薬で、体質改善を行います。水分代謝を良くするには「勝湿顆粒」(しょうしつかりゅう)を、皮膚・粘膜を強化するには「衛益顆粒」(えいえきかりゅう)などを使用すると良いでしょう。養生では、胃腸に負担をかける冷たいもの・脂もの・水分の摂り過ぎに注意です。

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 水虫に好かれる体質

 中年男性の病気のイメージが強い水虫ですが、最近では革靴や蒸れやすいブーツ・パンストの普及によって女性でもかかる人が増えています。治療のポイントは、水虫菌は皮膚の深い場所にまで入り込むので、痒みが消えても根気よく治療することと、梅雨の湿気など季節の影響を考えながら、水虫に好かれる体質を治すことです。

 水虫に好かれる人(体質)をいくつか紹介します。タイプ別に対処しましょう。

@胃腸の水はけが悪い人
 コラムで紹介したジメジメ体質です。
 体が冷え気味で冷たいものなどで下痢しやすい人は、勝湿顆粒など。
 口が苦い・便が臭う・体が熱っぽい人は、星火温胆湯瀉火利湿顆粒など。

A皮膚・粘膜が弱い人
 体表のバリア(抵抗力)が弱いので水虫に侵入されやすいタイプ。
 すぐ疲れる・汗をかきやすい・カゼをひきやすい・花粉症があるなど。
 皮膚・粘膜を強化する衛益顆粒がおススメです。

B血行が悪い人
 瘀血(おけつ)と呼ばれる血液ドロドロタイプでは、手足など末梢の血行不良を生じます。すると、皮膚の新陳代謝が悪くなるので、免疫が発揮できなくなり、水虫がなかなか治りません。
 顔色がくすんでいる・首や肩の凝り・頭痛・足が冷たい・生理痛など伴う人は、血液をサラサラに改善する冠元顆粒などを併用すると良いでしょう。

 日々の養生は、治療の効果を上げるのに重要です。

@暴飲暴食を避ける
 胃腸の働きを損ねないように、脂っこいもの・甘いものを食べ過ぎない、冷たいもの・水分・生ものなどを控えましょう。

A湿気の多い環境や、冷房など人工の環境を避ける
 水虫菌は湿度の高い環境も好みます。冷房が強いと代謝が低下して血行が悪くなるので、水虫もなかなか治りません。

B患部は清潔にして、乾燥させる
 マットやスリッパは頻繁に洗い、日光で十分に乾燥させましょう。通気性の良い靴や、サンダルを選ぶことも重要です。

C部屋をきれいに掃除する
 水虫(白癬菌)は角質のケラチンを栄養源にしています。ケラチンを多く含む皮膚・爪・毛などがあると水虫はのびのび生きていけます。お部屋はキレイに!

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●連載23

燕人・ENGINE・・・第4回 えっ、胃腸が弱いと ふとっちゃう?!

 ダイエットをしてもなかなか成果が現れなくて悩んでいませんか?実は肥満には2つのタイプがあり、ダイエット方法も違います。

A栄養過多のタイプ
 このタイプの方は、食事量をコントロールして、運動もすれば上手くダイエットできます。

B代謝が悪いタイプ
 このタイプの方は胃腸が弱く老廃物が排泄されずに体に残ってしまい、ふとり(むくみ)ます。

 「えっ、ふとっているのに、胃腸が弱い?」と思うかもしれませんが、胃腸は食物から栄養を取り入れるだけでなく、老廃物(ゴミ)を排泄する器官でもあります。もし、胃腸の弱い人がAの人と同じダイエットをして必要な栄養を摂らないと、胃腸はさらに弱り、ゴミを排泄する力を失って体にため込んでしまいます。疲れやすい・浮腫やすい・ぽっちゃり体型・便秘や下痢しやすいという人は要注意。また、カロリーを減らそうと水やお茶・果物・サラダのような生ものや冷たいものばかり摂っていると、胃腸を冷してしまい脂肪が燃やせません。体力も低下して、十分な運動を行うことさえできなくなり、ますますふとってしまいます。

 対策は、胃腸を強化し、熱エネルギーを補うことです。生ものや冷たいものは控え、良く噛んで食べましょう。鶏肉は体を温め筋肉を付けるのにも有効です。胃腸が元気になると筋肉や血液が作られ、代謝が活発になるので体のゴミも減ります。漢方薬では、胃腸を強化する香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)や、体を温める参茸補血丸(さんじょうほけつがん)などを、代謝の悪い体質にあわせて使います。

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 代謝の悪いタイプいろいろ

 コラムであげた胃腸虚弱のほかにも、代謝の悪いタイプがあります。

@胃腸虚弱のタイプ
 特徴・・・疲れやすい。むくみやすい。あまり食べないのに太る。
 処方・・・香砂六君子湯(こうしゃりっくんしとう)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)など。

 胃腸は栄養を吸収するだけでなく、老廃物を排泄する器官でもあるので、胃腸が弱いと老廃物をため込んでしまいます。また、新陳代謝を活発にするには熱エネルギーが必要で、それを補充しているのが胃腸です。胃腸が丈夫でないとこうした働きができなくなります。

Aストレスによるタイプ
 特徴・・・お腹が脹り、ガスが出ると楽になる。我慢することが多く、ストレスをため込んでいる。
 処方・・・開気丸(かいきがん)など。

 ストレスは胃腸の働きに悪影響を与えるので、これも肥満の原因になります。 ストレスを発散するのは「肝」です。肝には胃腸の消化吸収を助ける働きもありますが、ストレスを受け続けるとこれが出来なくなるので代謝が悪くなります。

B血液不足のタイプ
 特徴・・・顔色が白く、乾燥肌。手足が冷える。肌に青白い血管が浮いている。立ちくらみなどの貧血様の症状。髪がパサつく。
 処方・・・婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)、参茸補血丸(さんじょうほけつがん)など。

C血行不良のタイプ
 特徴・・・顔色がくすんでいる。頭痛・肩こりなどがある。体が硬い。皮膚に血管が浮き出ている。
 処方・・・冠元顆粒(かんげんかりゅう)、血府逐瘀丸(けっぷちくおがん)

 B、Cのように、血液が不足していたり、サラサラと流れていなければ、老廃物を洗い落とすことができず体にため込んでしまいます。また、血液の状態は肌に現れますので、美容面にも影響してきます。

 老廃物をきれいに洗い落とすには、@血液が十分にあり、Aサラサラ流れる、この2つが同時に必要です。

 女性は生理・出産など血液に関わることが多いため、血液不足による血行不良を生じたタイプが多くみられます。その場合には、血液を補う薬と血行を改善する薬を併用します。

 代謝が悪い体質や原因には、以上の他にもいろいろタイプがあります。ダイエットをしても結果が出ないという方は、まずは自分の肥満のタイプと体質はどうなのか、漢方の薬局・専門家に相談してみて下さい。

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●連載24

燕人・ENGINE・・・第5回 スイカ・梅干で暑気払い!

 蒸し暑い日が続きますが、いい汗かいていますか?中国の古い教えでは、「夏はしっかり汗をかいて、1年分の体のゴミを排泄する季節」と言われています。暑いからと言って、エアコンばかりでは体が冷え、汗がかけず老廃物がたまってむくみやすくなります。その上、ジュースやアイス・冷たいお茶を摂ってばかりでは、汚い水があふれ、胃腸は冷えて食欲がなくなり、栄養を吸収できなくなり、夏バテしてしまいます。

 そんな時はどうしたらいいのでしょう?まず汗と尿から余分な熱と汚い水分(老廃物)を取り去りましょう!汚い水を取り除いたら、新鮮な潤い分を補いましょう!このようなはたらきに優れているのが、夏が旬のスイカ・メロン・きゅうり・トウガンなどのウリ類です!!

 しかし、いくら発汗が大切とはいえ、ダラダラと汗が止まらないと、必要なエネルギー成分まで失ってしまいます。適度な発汗の後は引き締めが大切。そこで梅干の出番です。梅干を食べると口がすぼむように、酸っぱい味には「引き締める」という働きがあるので、梅干は汗の出すぎを抑えます。また、梅干を食べることを想像するだけで口の中が潤ってくるように、酸味は潤いを生じます。他にも胃腸の働きを整え、疲労回復、食あたりの予防にもなります。

 漢方の基本は食養生。お薬に頼る前に、季節の恵みをいただきましょう。その上で、胃腸が弱って、水分代謝が悪くなっている方は勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)、エネルギーと潤い不足で、とにかく疲れてどうしようもない人は、麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)を服用すると良いでしょう。

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●連載25

燕人・ENGINE・・・第6回 髪、つややかに美しく!

 秋に入り、そろそろ夏の疲れが顔を出すころ。ふだんからパサつきやすい髪が、夏の強い日差しを浴びてバッサバサ、なんて人はいませんか? 髪は体の一部で、例えると大地に生えた植物のようなもの。植物は土からの栄養も根で吸収しないと枯れてしまいます。天然素材のシャンプーなど外からのケアも大切ですが、体の中も考えてみましょう。ツヤのある黒髪には2つの要素が必要です。

@ 十分な血液
 漢方では、髪を血余(けつよ)と言い、血液の余りと考えます。無理なダイエット・睡眠不足・悩み事・パソコンで目の酷使などは血液を消耗し、立ちくらみ・めまい・手足の冷え・目の疲れ・肩こり・生理痛など生じます。更に、髪にまわす余りが無くなると髪がパサつく・細くなる・抜け落ちる・白髪などが現れます。女性は月経・妊娠・出産・授乳などで血液を消耗するので、髪がダメージを受けやすくなります。黒ゴマ・クコの実・クルミ・ヤマイモ・ひじき・ワカメなど髪に良い食品を摂りましょう。漢方では血液を補う「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)などがお薦めです。

A ホルモン
 漢方では、髪をつかさどる臓腑は、腎(ホルモン系も含む)と考えます。腎が衰えるとホルモンの分泌が低下して、白髪・薄毛・脱毛などを生じます。腎のパワーは年齢とともに落ちてくるので、ある程度の年齢になっての白髪や薄毛は自然な事です。しかし、まだ若いのに白髪が増えるなど年齢に不相応な場合には、腎のパワーが落ちて老化症状が進んでいます。「参茸補血丸」(さんじょうほけつがん)・「首烏片」(しゅうへん)などで腎の働きを強化します。

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 頭皮がベタベタする人

 髪のパサつきは、血液やホルモンなど必要なものが足りないと生じるわけですが、不要なものが溜まってのトラブルに頭皮のベタべタがあります。長く放っておくと抜け毛などの原因になるので、こちらも早めに予防しましょう。

 体に余分な水分がたまったり、熱がこもることで、頭皮の脂が増えて髪がベットリします。食べ過ぎ・飲みすぎはしない、スナック菓子やチョコレートなども控えましょう。お薬では、瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)・星火温胆湯(せいかうんたんとう)など。

 また、代謝の低下も原因になります。頭皮のべたつきは、比較的中高年に多い症状です。中年太りのメカニズムと同じように、体内の脂肪を燃やすエネルギーが低下すると、老廃物(ゴミ)がたまって皮脂が増えます。脂肪のとり過ぎに注意するとともに、体質に合わせたお薬を選んで代謝を高めると良いでしょう。

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●連載26

燕人・ENGINE・・・第7回 「あれ?何だっけ」物忘れ

 最近TVでは、脳トレ・IQ〜のクイズ番組が目立ちます。脳の活性化と言われ、わが身を振り返ると「最近、物忘れが…」と思うことがありませんか?たびたび物忘れをすると、「もしかして、このまま認知症になるのでは?!」と不安になります。

 若い時なら、冷蔵庫を開けて「あれ?何を取るんだっけ」と忘れても、すぐに思い出せることが多く、うっすら覚えがあり、忘れたという記憶もあります。しかし、脳が老化してくると「全く記憶にない」という状態になります。言った・言ってないで人と揉めたり、生活に支障をきたすことも。

 物忘れなど脳の機能低下の原因に、脳を構成する髄の弱りがあります。漢方では、「腎が髄を生じる」と言い、髄を強くするには、腎が丈夫であることが必要です。ところが、腎の働きはある一定の年齢から低下するので、髄の働きも下り坂となります。髄には脳髄・骨髄などがあり、脳髄の働きが低下すると、ものが憶えられなくなったり、忘れやすくなったりします。骨髄は骨に栄養を与えているので、骨髄の働きが低下すると骨が弱くなります。この他、骨髄は血液を作る働きもあります。脳は全血液の20〜30%も必要とします。

 つまり、物忘れや足腰の弱りなどの老化の予防は、腎を強化することが重要です。お薬では海馬補腎丸(かいまほじんがん)・天王補心丹(てんのうほしんたん)などで腎を強化します。また、血行不良の体質も物忘れの原因になります。脳の血行と代謝を良くして、脳細胞の活性をはかるために、冠元顆粒(かんげんかりゅう)を併用すると更に効果的です。

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●連載27

燕人・ENGINE・・・第8回 平成エビ・カニ合戦!

 寒い冬に定番の鍋料理。食材に迷ったら、薬膳的に食材を見て選んではいかがでしょう。例えばエビとカニ。どちらも同じ甲殻類ですが、性質は正反対。エビは体を温め、カニは体を冷します。漢方相談の食事指導でこの話をすると、ほぼ100%の人が「えぇ〜っ!?全然違うんですね!」と驚きます。

 漢方や薬膳では、生薬や食物は全て、温める・冷やす程度によって、熱・温・平・涼・寒の5つに性質を分けています。温・熱性のものは、冷えをとり、血行をよくして、新陳代謝を促進します。寒・涼性のものは、余分な熱を冷まし、体を潤したり、鎮静したりします。平は温めもしない冷しもしないものです。

 カニを食べるとお腹が痛くなったり、お通じが緩くなる人は熱エネルギー不足で体が冷えています。体を温めるエビ・鶏肉・羊肉・鮭がおススメです。逆にカニを食べるとのぼせがとれたり、体調が良くなる人は、潤い不足や余分な熱があり、体が熱に偏っています。エビを食べると体が温まり痒くなったりすることも。寒涼性のカニ・牡蠣・あさりなどがおススメです。

 食養生は、こうした食材の寒熱性を利用して、偏った体質のバランスを整えるものです。エビとカニ、どっちが優れているのでなく、体質に合せて食べると良いでしょう。玄米食は体に良いと言われていますが、冷やす性質があるので冷え性の方は混ぜる程度にしましょう。また、肉類では、温める作用の強い順に、羊>鶏>牛>豚です。寒い北海道ではジンギスカンが、逆に暖かい沖縄では豚肉がよく食べられます。うまくバランスがとれていますね。

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 お鍋に欠かせない野菜などの食材・薬味の寒熱もみてみましょう。

 ◆昆布・わかめなど海藻類・・・寒性。
 ◆お豆腐・大根(*1)・・・涼性。
   (*1)大根は生では涼性ですが、 加熱すると平〜温性になります。
 ◆しいたけ・春菊・白菜(*2)・・・平性。
   (*2)白菜には熱を冷ましたり、体液を補う涼性的な作用があります。
      エネルギー不足で体が冷える時は控えめに。
 ◆ネギ・ショウガ・ニラ・紫蘇・・・温性。

 お鍋も大勢で食べるものですから、具材を増やして、それぞれ自分の寒熱に合わせたものを食べると良いでしょう。

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●連載28

燕人・ENGINE・・・第9回 お腹の中も大そうじ!

 いよいよ冬ですね。寒くなると代謝が低下して便秘になってしまう方がいます。さまざまな便秘解消法がありますが、場合によっては却って悪化させてしまうことがあります。漢方では便秘と言っても原因や体質に合わせて対処方法は違います。

@熱により便が乾燥して滞った便秘を「熱秘」(ねつひ)と言います。大便は硬く乾燥し、吹き出物・のぼせなどを伴います。熱を冷ます涼血清営顆粒(りょうけつせいえいかりゅう)などを使います。熱をこもらせる辛い物や味の濃い物は禁物です。

A冷え性や体を冷やし腸の動きが悪くなった便秘を「冷秘」(れいひ)と言います。冬の寒さで悪化・排便困難・お腹や手足が冷える・顔色が白いなどの症状の方に、体を温める金匱腎気丸(きんきじんきがん)などを使います。生野菜や野菜ジュース、朝起き抜けの冷たいお水は直接内臓を冷すので、冷秘には逆効果です。また、便秘薬の大黄・センナ・アロエなども体を冷す性質があるので、冷秘の人は長期連用せず、温める生薬と併用しましょう。

B潤いやエネルギー不足による便秘を「虚秘」(きょひ)と言います。血液不足で腸を潤せず便が乾燥する・乾燥肌・立ちくらみがするという方には血液を補う婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)が、排便力が低下しているお年寄りには麦味参顆粒(ばくみさんかりゅう)がオススメです。このタイプでは食物繊維を摂り過ぎると腸に負担をかけ便秘を悪化させてしまいます。この他、ストレスによる便秘の「気秘」(きひ)などもあます。

 詳細はHP(下記の「パンダのオマケHP」)で紹介します。今年のゴミは今年のうちに。スッキリお腹で新年をお迎え下さい。

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Cストレスによる便秘を、「気秘」(きひ)と言います。ストレスで気の巡りが悪くなり鬱滞すると、便をスムーズに運べなくなります。便意はあるものの排便は困難。ガスがたまる様にお腹が脹り、ひどい時には痛む。ゲップやおならが多い。その他、イライラする、時に冷えのぼせなど。開気丸逍遙丸を基本に用いて、必要に応じて大黄・センナなど便通を促す*瀉下薬(しゃげやく)を加えたりします。

*瀉下薬(しゃげやく)・・・大便を排出する薬物を瀉下薬と言います。薬物によって、腸を刺激するもの、腸を潤すもの、下痢を引き起こすものなど異なる作用で排便を促します。


 腸を刺激したり、下痢を引き起こす薬物は作用が強いため、お年寄り・虚弱者・妊婦・産後・授乳期・月経期には慎重に用いる、あるいは禁忌(きんき:使うべきでない)という決まりがあります。例えば、便秘によく使われる大黄・センナ・アロエなども妊婦には禁忌です。月経期・授乳中・虚弱者にも禁忌あるいは慎重を要するので、必ず専門家に相談して下さい。また下剤の使用について、同じ下剤を長期間連用すると効かなくなることがあるので、何種類か自分にあったものをローテーションして使うと良いでしょう。

 以下にコラムで紹介したタイプと合わせて整理しておきます。

 【タイプ】     【原因・体質】                 【よく用いる処方】
@ 熱秘   熱により腸や便が乾燥          涼血清営顆粒・大黄甘草湯・麻子仁丸
A 冷秘   冷えにより腸の動きが悪くなる     金匱腎気丸・人参湯(+瀉下薬)
B 虚秘   A、血液不足で腸・便が乾燥       婦宝当帰膠・潤腸湯・十全大補丸
         B、エネルギー不足で排便力低下   麦味参顆粒衛益顆粒
C 気秘   ストレスで腸の動きが悪化        開気丸逍遙丸(+瀉下薬)

 女性の場合、特に妊婦さんや授乳期の女性では、B虚秘のA.血液不足のタイプが多く見られます。虚秘のタイプでも瀉下薬を併用することもありますが、妊婦さんをはじめとする女性や虚弱な方の場合には、使うべきでないという禁忌があるので、瀉下剤は用いない方が無難です。

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●連載29

燕人・ENGINE・・・第10回 笑う門には福来たる

 ワァッ〜ハッハッハッ!明けましておめでとうございます!

笑うパンダちゃん ところで、皆さん毎日笑っていますか?最近では、「笑い」にはいろいろな効果があることが報告されています。血流を良くする・脳を活性化する・免疫力のアップ・痛みの緩和など。また、笑いすぎるとお腹が痛くなるように、笑いは内臓のジョギングと言われます。大笑いするといろんな筋肉を使うとともに、ストレスを発散するので笑った後はリラックスした気分になります。笑顔があると対人関係も円滑になります。まさに笑いは、運動不足とストレスの多い現代人に必要不可欠なものと言えます。

 漢方でも、笑いなど喜怒哀楽の感情は内臓の働きに密接に関わるとしています。笑う=「喜ぶ」と考え、喜ぶという感情は「心」と深い関係があります。漢方でいう心には、血流に関する心臓の働きの他に、「こころ」で想う精神活動の役割があるとしています。適度な喜び(笑い)は心のはたらきを良くして、血行を促進するとともに、精神を安定させます。

 ただし、漢方では何事もいき過ぎは良くないとも言います。喜び(笑い)過ぎると気が緩み、ケアレスミスをしたり、極端な例では宝くじが当たって失神・意識喪失など、精神状態の失調も引き起こしたということも。

 それでもストレスの多い現代人は笑顔を忘れがち。笑いは百薬の長、先ずは1日1回笑いましょう。「別に面白い事もないし…」と言う方、作り笑いでも効果があるそうです。歯磨きをする時など、鏡を見ながらニッコリしましょう。笑う門には福(健康)来たるです。

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●連載30

燕人・ENGINE・・・第11回 花粉症〜ねん膜は続くよ、どこまでも

 花粉で鼻がグシュグシュ!またいや〜な時期です。

 実は、鼻の粘膜をたどると肺や胃腸と地続き。胃腸がくたびれると、その影響を鼻も受けます。漢方では、胃腸が食物から作ったエネルギーを、肺が全身に行き渡らせて粘膜や皮膚を丈夫にしていると考えます。ですから、花粉症の予防には胃腸と肺を強化することが大切です。

 先ずは胃腸をチェック!「普通に食事は食べれます」という方でも、疲れやすい・体が重い・食べると眠くなる・舌の苔が厚い・舌の縁に歯型がある・軟便や便秘・口内炎ができやすいなどの症状がある場合は、胃腸が弱く、このため鼻の粘膜も薄く弱くなっていると考えられます。

@冷えで悪化するタイプ・・・胃腸が冷え、水分代謝が悪く、鼻の粘膜がむくんで鼻水があふれます。鍋料理・ショウガ・ネギ・ニラなどで体を温め、余分な水分をためないこと。水もの・刺身・果物など生ものや冷たいもの・味の濃いものを摂り過ぎないようにする。胃腸を強化し、水はけを良くする「香砂六君子湯」(こうしゃりっくんしとう)を使います。

A温まると悪化するタイプ・・・胃腸に熱がこもっています。脂っぽいもの・辛いもの・味の濃いものは熱を生み、かゆみや目の充血を悪化させるので控えましょう。睡眠不足も無駄な熱がこもります。熱を取り胃腸を整える「星火温胆湯」(せいかうんたんとう)が良いでしょう。

 次に肺を強化します。皮膚や粘膜を強化する漢方薬として「衛益顆粒」(えいえきかりゅう)があります。ちょっとした気候変化でカゼをひきやすい人にオススメです。

 ★パンダのオマケHP

 もし、すでに花粉症状が出ていてツライ場合には、まず今の症状を改善する薬を使います。

鼻水は透明あるいは白っぽくサラサラしている・涙がでてもネバネバせず、目やにも少ない…体が冷えているタイプ。小青竜湯(しょうせいりゅうとう)などを使います。

鼻水は黄色く粘る・鼻やノドの粘膜が腫れて熱感や痛みを感じる・目の充血やかゆみ・目やにも黄色く粘っこい…体に熱を持ち炎症が激しいタイプ。涼解楽(りょうかいらく)・鼻淵丸(びえんがん)などを使います。

 漢方薬は長く服用しなければならないと思われがちですが、短期間で対処的に使うお薬もあります。こうしたお薬で症状が落ち着いた後に、粘膜や皮膚・免疫力を強化するお薬に切り替えて体質改善をします。

 花粉症の体質改善は、コラムで話したように、粘膜・皮膚を丈夫にして、外からの刺激に負けないようにします。そのためには肺や胃腸を強化が大切です。また、免疫の調節機能を高めるためには、免疫と密接な関わりを持つ「腎」の働きを強化するお薬を使います。

 花粉症のほか、アトピーやぜん息などのアレルギー体質の方は、腎を強化する杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)や参馬補腎丸(じんばほじんがん)などを自分の体質に合わせて服用しましょう。

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●連載31

燕人・ENGINE・・・第12回(最終回) 「チェンジ!の春」には・・・

 春は年度始め。卒業・進学・転勤・引越しなど環境が変わり、その準備に忙しい季節です。「あれをしないと…これも片づけないと…」と考えるだけでイヤになって、何にも手付かずなんて事になっていませんか?

 何かが変わるという事は、気分転換にもなり良いのですが、いくつも重なると逆にストレスや不安になります。冬から春の変わり目は気温や気圧の変化も激しい上に、環境の変化も加わるので、人の体は適応するのに大きなストレスを感じます。こうしたストレスを発散する役目をしているのが「肝」です。

 漢方では、季節にはそれぞれ密接な関係をもつ臓器があると考え、春は「肝」の病気が現れやすいとしています。肝は、全身の気を巡らせ、ストレスを発散し、情緒を安定させます。しかし、長くストレスを受け続けると肝も疲れて、気が滅入り、気持ちが塞いでしまいます。肝を補って気分をノビノビさせる「逍遙丸」(しょうようがん)がよく使われます。

 また、肝は血液を貯蔵し全身を栄養しています。仕事で無理をする・睡眠不足・悩み事などは血液を消耗するので、全身の血液不足となります。脳の血液が不足すれば考えられずイライラします。血液不足が顕著な場合は、体や目の疲れ・貧血・めまい・立ちくらみなどを生じます。このような場合には血液を補う「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)を併せて使います。チェンジの春、肝を養いノビノビ気分で新生活をお迎え下さい。
 連載は今回で最終回です。今後はホームページをご覧下さい。1年間のご愛読、ありがとうございました。

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●連載32

た・ま・て・箱・・・VOL1 夏号 オシッコで悩んでいませんか?

 毎日のオシッコ、すっきり出ていますか?最近、慢性的な頻尿・尿もれ・切れが悪い・残尿感を感じるなどで悩んでいる年配の方が増えています。 急性の排尿異常の原因は炎症によるものが多く、消炎作用のあるお薬が使われます。

 今回の話は慢性の排尿異常です。過去に腎臓・膀胱・前立腺などの病気にかかったこともなく、病院の検査を受けても異常は無いという場合は現代医学だけではなかなか治しにくいものです。これら慢性の排尿異常は、加齢による腎臓や膀胱の機能低下によることが多いのです。

 漢方では主に、腎臓や膀胱の機能を高めるお薬を使いますが、温めるか、潤して冷やすかの違いがあります。頻尿・残尿感などの症状に加え、足腰が冷える・手足が冷たいなど冷え症状を伴う方には、@温めるタイプの八味地黄丸(はちみじおうがん)が良く使われます。反対に、手足がほてる・口が乾くなど潤い不足による熱症状がある方には、A体に潤いを与えて熱を冷ますタイプの麦味地黄丸(ばくみじおうがん)や知柏地黄丸(ちばくじおうがん)などを使います。

 テレビのCMで知られるハルンケアやユリナールも、漢方処方に基づいたお薬です。どちらも頻尿や尿もれなど同じ効能が書かれていますが、ハルンケア(八味地黄丸)は体を温め、ユリナール(清心蓮子飲:せいしんれんしいん)は体に潤いを与えて熱を冷まします。つまり、正反対の性質を持つお薬です。もし、間違って反対の薬を使うと症状が悪化することもあります。

 この他、筋肉の衰えによる尿もれ・排尿困難などには、筋力を強化する働きのある補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを併用します。 排尿異常で使う漢方薬は、急性向け・慢性向けをあわせて15種類以上もあります。安全に服用するために、安易に自分ひとりで判断せず、自分に合うものかどうか、ちゃんと専門の方に相談して下さい。

 当店のホームページで「パンダの漢方ここだけ話」のバックナンバーを見ることができます。オシッコの他、汗・むくみなど水分代謝の話や、夏の暑気払いにおススメのスイカや梅干など食養生の話もありますので、ぜひご覧下さい。

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●連載33

クーラーにあたるパンダ【冷房病に要注意!】

 蒸し暑い日本の夏、現代人の生活にクーラーは欠かせないものですが、体が冷えやすい女性には苦手な人もいます。職場では冷房の温度はネクタイ・スーツの男性に合わせて寒いくらいに設定され、お家に帰れば暑がりのご主人と温度の設定で夫婦喧嘩。そのうちにどうも体調が悪くて・・・なんて事ありませんか?

■冷房病とは?

 もともと人間は、体温を一定に保つよう調節する能力を持っています。寒い冬には毛穴を閉じて体に熱をため、暑い夏には毛穴を開き汗をかいて体温を下げます。こうした体温調節と発汗などをコントロールしているのが自律神経です。

 ところが、強い冷房のオフィスなど外気温と大きく異なる環境に長時間いたり、温度差が激しいところを行ったり来たりすると、夏だか冬だかわからなくなり、コントロールが狂って体調がおかしくなります。つまり、冷房病とは冷房が効いた環境に居るために自律神経がうまく働かずに起こる病気です。

 症状として、体のだるさ・冷え・頭痛・生理痛・肩こり・手足のしびれ・食欲不振・下痢などが引き起こされます。冷房病の恐いところは、放っておくと症状がどんどん重くなることです。放置しておくと、秋には全身的な不調となって現れます。しっかり対策をしましょう。

■女性の体は冷えやすい

 一般的に、男性より女性の方が冷え症の人が多いようですが、その理由に女性の体は男性に比べて筋肉が少なく、脂肪が多いことがあります。運動をすると体が温まるように、筋肉を動かすと熱を生じます。ですから、筋肉の少ない女性は男性に比べて熱を作りにくいのです。また、脂肪はいったん冷えると温まりにくいので、もともと女性は冷えやすい体質と言えます。

■冷房病の対策

@外気との温度差を5度以内にする
 人が対応できる温度変化は5度以内と言われています。クーラーの設定温度は高めにしましょう。

A薄着をしない
 ひざ掛けやカーディガンなどを使うだけで体感温度が2〜3度上がります。また、肌に直接冷気があたらないように気をつけましょう。

Bゆっくり入浴
 ぬるめのお湯にゆっくり入り、体の芯まで温めて、自律神経のバランスをリセットしましょう。入浴で汗をかくと体の老廃物も排出できます。

C温かいものを食べる
 冷房の効いたところから外にでると、やはり暑いので冷たい飲み物やアイス・冷たい麺などを摂りがちです。すると、中からも冷されて胃腸の働きが低下するので、食物から栄養を吸収できず、体を温めるエネルギーが作れません。そして、更に冷え込む体になります。ネギ・ショウガの薬味、葛の入った餡かけ系の食べ物など、体を温めるものを摂りましょう。

D漢方薬
 冷房では体のだるさ・冷えとともに、血行も悪くなるので頭痛や肩こりなどを生じます。エネルギーと血液を補って体を温め、血行を改善する「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)がおススメです。

 最後に男性の方、冷えやすい女性を気遣ってあげて下さい。職場やご家庭で冷房の温度を少し高めに設定したり、冷風が直接あたらないようにしてあげると、あなたの株も上がるはず!?

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●連載34

【インフルエンザ、かかる前に予防せよ!!=板藍茶(ばんらんちゃ)=】

  新型インフルエンザの患者数が急増しています。空気が乾燥してくるこれからの季節は大流行する可能性もあり、小さなお子さんやお年寄り、受験生のいる家庭では、お母さんの不安も増すばかり。こんな時こそ肝心なのが「かかる前に守る」という積極的な予防です。

家族全員でうがいをしよう! そこでおススメしたいのが、オリエンタルハーブティーの板藍茶(ばんらんちゃ)。これは「板藍根」(ばんらんこん)という生薬のエキスを顆粒状にし、お茶として手軽に飲めるようにしたもので、かぜやインフルエンザの流行期には、品薄になる人気商品です。

 板藍根は抗ウィルス作用・清熱解毒作用に優れ、以前SARSウィルスが猛威をふるったとき、中国の衛生部(日本の厚生労働省にあたる役所)が予防に効果があると公式に認めた生薬で、世界保健機関のWHOも高く評価しました。

 日本ではあまり知られていませんが、お隣の中国ではどの家庭にもあるポピュラーなもので、かぜやインフルエンザが流行する季節になると、家庭や学校で板藍根を煎じたお茶を飲んだり、うがいに使います。そのおかげで、中国ではかぜやインフルエンザが流行っても学級閉鎖になることもないそうです。

 その高い予防効果が認められている板藍根は、小さな子供からお年寄りの方まで幅広く使えるので、家族のみんなをかぜやインフルエンザからガードする「お守り」にうってつけです。

 手洗い・うがい(※1)にプラス板藍茶!で予防効果をアップしましょう。その他、洗顔(※2)・人ごみでのマスクの着用、体の抵抗力を落とさないよう、バランスのとれた食事をとり、睡眠や休養も十分にとりましょう。

 もし、かぜをひいてしまい、発熱やのどの痛みがあるときは、 天津感冒片(てんしんかんぼうへん)のような漢方薬を早目に併用すると効果的です。

※1・・・板藍茶を溶かした白湯でうがいをしましょう。のどのイガイガ・チクチクなどの不快感や痛み、かぜのひきはじめのような症状がある時には、1〜2回うがいをした後、お茶として飲むと効果的です。

※2・・・インフルエンザやかぜなどのウィルスは、口や鼻などの呼吸器から侵入します。外出の後には手洗いだけでなく、洗顔あるいは口や鼻の周辺を洗うのも大事です。特に、小さいお子さんは、顔などをよく触るので、きれいに洗いましょう。

板藍茶(ばんらんちゃ)

 ■板藍茶(ばんらんちゃ)

 お湯に溶かして、毎日のうがいやお茶としてご利用ください。

 60包入 4,830円
 120包入 6,930円 (※12包入もございます)





板藍のど飴

 ■板藍のど飴

 板藍根エキスを食べやすいキャンディーにしたのど飴です。

 12粒入 378円
 80粒入 1,890円






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●連載35

た・ま・て・箱・・・VOL2 秋号 「男性更年期」ひょっとして?

■男性にもある「更年期障害」

更年期障害 更年期障害と聞いて、あなたはどんなイメージを持ちますか?「女性が情緒不安になったり体調を壊したりすることでしょ」と女性だけのものと思ったなら、それは間違いです。実は男性にも更年期障害はあります。「そんなバカな、男には関係ないだろう」と思うかもしれませんが数年前、漫画家のはらたいらさんが自分の更年期障害を告白して話題になったこともあり、男性更年期は、近年やっと意識されるようになりました。

 頑張ろうとしても頑張れない・以前より神経質になり、つい家族や部下に当たり散らしてしまう・憂うつな気分が続くなど、こうした症状に病院で過労や自律神経失調症とか言われても今ひとつ納得がいかない、その他、ほてりやめまい・不眠・性欲が無くなる、朝勃ちもしなくなったなど・・・思い当たることがあれば、あなたも更年期かもしれません。

■男性は8の倍数の年齢に注意!

 漢方では、男性の更年期をどう説明しているのでしょう?

 中国の古い医学書に、約2000年前の漢の時代に書かれた「黄帝内経」(こうていだいけい)があります。その内容は「いかにして身体を健やかに保つことができるか」に重点をおいています。その中には男性更年期という言葉は出てきませんが、男性は8の倍数の年齢で体の変化が訪れるとあります。ちなみに女性は7の倍数です。

   8歳・・・歯が生え変わり、 髪が伸びる
   16歳・・・精液が出来て、子供が作れるようになる
   24歳・・・成熟期に入り、筋骨がしっかりしてくる
   32歳・・・肉体的な充実期を迎える
   40歳・・・徐々に老化が始まる。抜け毛が増え、歯がぐらついてくる
   48歳・・・老化が加速。髪や髭に白いものが混じる
   56歳・・・男性の機能が低下する。精液が減り、やる気も出ない。老衰がはじまる
   64歳・・・髪や歯が抜け、老いた姿になる

 特に、40歳から56歳までの期間、青年期から老年期に向かう体の変化が症状となって現れます。この時期がまさに更年期。つまり、男性更年期障害は名前がつかなかっただけで、昔から知られていた症状なのです。

■見逃しやすい更年期障害

 男性更年期が、現実のものになってくるのは、40代後半〜50代にかけて。うっかり見逃すと症状は悪化して、生活の質が低下し、仕事にも影響が出てしまいます。現在の40・50代は、小さい時から「男が弱音を吐くのはみっともない」と言われてきた世代。この男性自身の意識が、病気を見逃す原因になったりします。疲れはドリンクでごまかし、鬱は自分の精神が弱いからとムチを打って無理をするうちに症状を悪化させてしまいます。快適な生活のために、問題は早目に解決しましょう。ではどうするか?次回後編で漢方の対策を紹介します。

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●連載36

【春に向けて〜冬は心静かに過ごしましょう!】

 早いものでもう年末。新潟では何年か振りの大雪が降るなど寒い日が続いていますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?忘年会にクリスマス、お正月と続く年末年始に、はしゃぎ過ぎると、春先に体調を崩したり、情緒不安になったりするので注意しましょう。

元気パンダ 漢方では、人間も自然界の一員と考えているので、四季それぞれの季節に合わせて食事や生活を工夫する養生法があります。例えば睡眠。よく早寝早起きと言われますが、冬の生活では早く寝てゆっくり(・・・・)起きるようにします。その理由は、冬の間は体力を無駄に消耗しないようにするためです。

 自然界を見ても、冬になると動物は冬眠をし、木々は葉を落として生命力を無駄に消耗しないようにしています。なぜかと言うと、自然界の活動が始まる春に動物は活発に動けるよう、木々も芽吹いて緑に色づき伸び伸び育つよう、動植物は春に備えて静かに冬を越す訳です。

 その一方、私たち人間はどうでしょうか?師走で仕事は忙しい・忘年会やクリスマスパーティで胃腸に負担をかけ、おまけに睡眠不足・お正月もご馳走三昧に夜更かしなどなど・・・動きまくって静かな自然界に逆らっていますね。冬に体に負担をかけて消耗すると、春先にそのツケが来て体調不良やイライラ・鬱々の情緒不安が出てきます。そうならないように、自然界に習って冬の養生をしましょう。ポイントは、心を静かに、体に負担をかけない生活をすることです。

 お正月・新年会では胃腸に負担をかけないように食べ過ぎ飲みすぎに注意する。疲れを残さないように早めに寝てゆっくり起きる。体を冷す生野菜やアイスは禁物。体を温めるネギや生姜の香味野菜や、冬には根菜と言われるように、人参・大根・イモなどを摂るようにしましょう。根は春に芽吹くためのエネルギーをたくさん持っています。また、ストレスを溜めると気分が塞ぎ、春に伸び伸びできなくなります。ゆったりした気分でいましょう。

 皆さんにとって健康で良い1年になりますように、この冬は心静かにお過ごし下さい。

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●連載37

た・ま・て・箱・・・VOL3 冬号 「男性更年期」ひょっとして? 〜対策編

■老化と関わる「腎」

 前回、男性にも更年期障害はある事、そして男性は8の倍数の年齢で体の変化が訪れる事を紹介しました。今回はその対策です。

 漢方では、40歳頃から「腎」(じん)の働きが衰えてくるため、身体の老化とともにホルモンの低下による更年期の症状が現れると考えます。漢方でいう「腎」とは、腎臓・膀胱のほか、副腎・生殖器などのホルモン器官も含みます。腎は人の発育成長と老化をつかさどると言われ、脳・骨髄・骨・歯・耳・目・髪の毛・足腰・大小便・生殖器などに関係します。いわゆる更年期や、ボケや物忘れ、不安感、焦燥感、骨粗鬆症、歯や歯茎の症状、難聴、耳鳴り、老眼、涙目、白髪や薄毛、足腰が弱ったり痛んだり、オシッコやお通じの不調、精力減退などなど・・・これらは全て腎の衰えによると考えられています。

■腎を補って老化スピードをゆるやかに!

 そこで腎の働きを補う補腎薬(ほじんやく)の出番です。補腎薬は男性・女性に関わらず、西洋医学でホルモン剤を使う更年期障害や不妊症などの治療によく使われます。補腎薬のタイプは大きく分けて2つあり、自分の体質に合うものを使います。

@体が冷えるタイプ
 寒がりで手足や腰の冷えが強い・むくみやすく、夜中に何度もトイレに起きる・下痢や軟便気味には・・・参馬補腎丸(じんばほじんがん)、海馬補腎丸(かいまほじんがん)などを使います。

A体がほてるタイプ
 手足がほてる・口が渇き、水分が欲しくなる・頻尿・目の疲れ、ドライアイ・のぼせ・イライラ・便秘・寝汗には・・・杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、知柏地黄丸(ちばくじおうがん)などを使います。

■食養生は必須!ストレスも上手に発散しましょう

 メタボになりやすい高糖質・高タンパク・高脂肪の食べ物、冷たいもの・アルコールは消化管に負担をかけるので、体中にベタベタと余分な水分や熱がたまり、加齢臭・頭痛・腰やヒザの痛み・下半身の疲れ・不眠・ED(勃起不全)などの原因にもなります。

更年期対策 ストレスを溜めこむのもいけません。働き盛りの40・50代はストレスの多い世代。ストレスは憂うつな気分にさせるだけでなく、ホルモンの分泌にも影響を与えたり、血液をドロドロにしたりして代謝の低下を招き体調を悪化させます。食事に気をつけ、を心がけましょう。それでもうまくいかない場合には、お手伝いをする漢方薬もありますのでご相談ください。

 更年期は、壮年期から老年期に向かう準備期間です。歳を重ねることは自然なことですから止めることは出来ません。でも、この時期に養生すれば、老化のスピードをゆるやかにして生活の質を保つことが出来ます。中国医学では「抗老防衰」・「老いても衰えず」という考え方があります。この知恵を活かして更年期と上手く付き合いましょう。

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●連載38

【春になって疲れている人へ・・・】

■春はストレスの多い季節

 4月に入り暖かい春はこれからという頃、なんだか体がとても疲れたり、気分が塞いでいませんか?今の時期は暖かくなったかと思えば、急に寒い日に戻ったりします。激しい気温の変化は、体温を維持しようとする体にとって大きなストレスになるので、体温を調節する自律神経も乱れやすくなります。

 また、職場・仕事・学校などの環境が変わるのもこの時期。新しい環境に適応するためのストレスがかかって、心身の疲れを感じるようになります。

■肝を補って、気分をスッキリさせましょう!

 漢方では、ストレスの発散に働くのは「肝」であるとしています。肝は、全身の気を巡らせてストレスを発散します。そして自律神経のコントロールにも関わります。とても忍耐力の強い臓腑ですが、長くストレスを受け続ければ肝臓も疲れ、気がめいって、気持ちが塞いでしまいます。

 肝臓と言えば、貧血にレバーと言われるように、血液を貯蔵して全身を栄養しています。肝に沢山の血液があり、肝自身が栄養されることで、気分をノビノビさせることができます。ところが、仕事で無理をしたり、心労が重なれば血液を消耗するので、肝の働きが低下して気の巡りが悪くなります。憂うつ感・倦怠感など気分が塞ぎがちな人には、血液を補い肝の働きを回復し、気持ちを伸びやかにする「逍遙丸」(しょうようがん)をよく使います。

イライラするパンダ また、人によってはストレスに対してイライラや怒りっぽくなるなど、攻撃的な精神状態になりやすい人もいます。この他、胃腸の状態にも異常が現れます。ストレスが加わると、お腹にガスがたまるように張って痛む・下痢や便秘・げっぷやおならが多いなどを伴う場合には、うっ積した気を開き、気をスムーズに流して胃腸の働きを整える「開気丸」(かいきがん)が良いでしょう。

 血液不足が顕著な場合は、体や目の疲れ・貧血・めまい・立ちくらみなどを生じます。イライラ・憂うつなどとともに、このような症状を伴う場合には血液を補う働きを強化する目的で「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)を併用します。

■心のゆとりを忘れずに、ストレス発散の養生をしましょう。

ストレスを発散! ストレスの蓄積は気のめぐりを悪くする一番の原因です。忙しくても心のゆとりを忘れないようにしましょう。映画や音楽を鑑賞したり、親しい友人との会話でリラックスするなど、上手に気分転換しましょう。適度な運動で汗を流すと気分も爽快になります。

 食品では、レバー・しじみ・クコの実・菊花・ブルーベリー・オレンジなどは肝の働きを高め、春菊・セロリ・三つ葉・ミントなど香りのあるものは気の巡りを良くしてストレスを発散させる働きがあるのでおススメです。

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●連載39

【VOL4 春号(最終回) 腰痛で悩んでいませんか?】

■腰痛の原因もいろいろ。

腰痛のパンダ 「アツツツッ・・・」中高年の方の多い悩みに、慢性的な腰や膝の痛みがあります。病院に行っても「歳だから・・・」と言われるだけで、湿布薬や痛み止めを一時しのぎに使う方も少なくないようです。

 漢方的に考えると、歳だからと言われる通り、老化による腰や関節の弱りが根本原因です。そして、痛みを悪化させる誘発原因として、冷えや湿気などが考えられます。こうした根本原因・誘発原因に合わせて漢方薬を使い分けて治療を行います。

■先ずは痛みを和らげる。

 慢性の腰痛の根本的な対策は足腰を丈夫にすることですが、今すぐ丈夫にという訳にはいきません。痛みが激しい時には、先ずは誘発原因を取り除いて痛みを和らげます。例えば、寒い日や雨の降る日になると痛むという方なら、冷えや湿気を取り去り、血行を改善して痛みを和らげる疎経活血湯(そけいかっけつとう)などを使います。お風呂に入るなど体を温めると楽になるというタイプに適したお薬です。

■痛みが落ち着いたら、足腰強化のための体質改善。

 痛みが落ち着いたら、足腰を強化するお薬で体質改善を行い根本原因にアプローチします。痛みの起きる場所は関節で、関節は骨・筋や靱帯・筋肉からできています。漢方では、骨は腎、筋や靱帯は肝、筋肉は胃腸というように、筋骨の状態はそれぞれ対応する内臓と密接な関係があるとしています。加齢などで内臓のはたらきが低下すると骨・筋・筋肉なども弱り、痛みがおきるので内臓を強化して足腰を丈夫にします。

@骨
 骨の上が痛む・関節が曲がらない・骨粗しょう症などに、排尿異常・物忘れしやすい・耳が遠いなどを伴う・・・腎のはたらきを補い骨を強化する海馬補腎丸(かいまほじんがん)、六味地黄丸(ろくみじおうがん)などを使います。

A筋・靱帯
 関節が伸びない・こむら返り・手足が痺れるなどに、目の疲れ・めまい・立ちくらみなどを伴う・・・肝のはたらきを補い、筋・靱帯に弾力を与える杞菊地黄丸(こぎくじおうがん)、婦宝当帰膠(ふほうとうきこう)などを使います。

B筋肉
 長く歩けない・転びやすい・足元がおぼつかないなどに、食欲がない・疲れやすい・軟便や便秘などを伴う・・・胃腸のはたらきを補い筋力を強化する補中益気湯(ほちゅうえっきとう)、防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)などを使います。

C全体的に弱っている場合には、骨・靱帯・筋肉を丈夫にするとともに代謝を促進して痛みを和らげる独活寄生湯(どっかつきせいとう)がおススメです。

 老化を止めることは出来ませんが、生活の質を保つことは可能です。足腰を強化するには、筋骨を養う「肝腎かなめ」の「肝」・「腎」と、これらに栄養を補給する「胃腸」を強化することがポイントです。

 連載は今回が最終回です。ご愛読ありがとうございました。

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