病気の発症は、正気(抵抗力や免疫力)と邪気(時として発病の原因となる体にとって不都合なもの)が闘争した結果、邪気の勢いが正気を上回っておこると考えます。病気の治療では、正気と邪気の状態に応じて、体に必要なものは補い、体に不都合で余分なものは取り去る方法を使い分けます。
1.正気が弱いか不足して病気になった場合には、正気を補い助けて治療します。
2.邪気が強くて病気になった場合には、邪気を取り去り治療します。
3.正気が弱く、邪気も強い病気の場合には、正気を補う方法と邪気を取り去る方法を併用して治療します。
漢方の治療では、体に必要なものを補うことを扶正(ふせい)といい、体に不都合なものを取り去ることを去邪(きょじゃ)といいます。