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漢方について

心とからだの疲れ~更年期症状 女性50代前半

2011.03.07

悩み

 体が重だるい・むくみ(体重を減らしたい)・更年期のせいか体力・やる気ともにない。落ち込む気分がある。体の不調は、19年前の出産後から感じはじめた。その後、不妊治療を受けてホルモン剤の服用歴あり、その頃から体重が増加。
泣くパンダ
 ■全身症状
 慢性の疲労・貧血・めまい・立ちくらみ・胃腸が弱く胃もたれしやすい。イライラ・憂うつ・不眠・不安感・ゲップやガスがよく出る。足腰がだるい・手足や腰の冷え・顔色青白い・低体温・肩こり・頭痛・ストレスで食欲旺盛、間食よく摂るなど

お薬

 ①胃腸の働きを強化して、むくみなど水分代謝を改善するもの
 ②自律神経系の「肝」とホルモン系の「腎」の働きを強化するもの
 ③「胃腸」・「肺」・「腎」を強化して、体を温めながら体力をつけるもの
 ④血行を改善するもの

 以上4種類 1ヶ月分 約2万6千円

経過

 2週間後、体の重いだるさがだいぶ改善してきた。

 1ヵ月後、顔色が良くなった。目の下のクマも目立たなくなる。本人も冷えはあるが血行が良くなった感じがする、体力が少しずつ回復してきたせいか、家事など日常生活も何とかこなしていますと話す。過度の食欲も無くなり、間食も減った。

 ■処方を一部変更して継続。
 ①体のエネルギーと血液を補うもの
 ②自律神経系の「肝」の血を補い、ホルモン系の「腎」の働きを強化するもの
 ③体を温め、血行とむくみを改善するもの

 以上3種類 1ヶ月分 約2万2千円

 3ヵ月後、来店の度に顔色が良くなる。気分は良く体調も良好である。「体力がついた事で気持ちにも少し余裕ができたと思います。お陰様で体も心も楽になって本当に助かりました。」と話される。

 その後も、体力アップと更年期障害の予防を目的に、お薬を調整しながら継続して頂いています。

メモ帳

 更年期(45歳くらい~55歳くらい)は、卵巣の働きが衰えることにより、女性らしさを保つエストロゲンという女性ホルモンが減ってきます。また、女性が更年期にかかる時期は、ホルモンの変化に加え、家庭や職場でもいろいろな問題を抱えやすい頃です。そうしたストレスによっても心身のバランスが乱れてしまいます。こうした事によって引き起こされる体や心の不快感が更年期の症状です。

 この方は、最初の出産後から体調の悪化を感じています。出産で体力を消耗したにも関わらず、産後に十分な休養を取れなかったために、体の気(エネルギー)と血液が不足した体質になった事が引き金になっています。

 更に、その後の不妊治療でホルモン剤を使っているように、ホルモンの分泌に関わる内臓の働きが弱い体質もあります。気血は不足し、ホルモンの分泌や調節がうまく出来ない体質のまま、更年期になれば一層体調が悪くなるのも無理ありません。体調の回復には、消耗した気血を補い、血行や水分代謝を改善し、ホルモンバランスを整えることが必要です。

 *中医学講師・包海燕先生による更年期症状(女性ホルモンと漢方)のお話はこちら ぜひ読んでみて下さい。

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