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漢方について

梅雨から体調がすぐれない方へ

2023.06.23

こんにちは。
季節は梅雨入り、ジメジメ・ベタベタとすっきりしない日が増えてきます。


梅雨になると、頭や身体が重だるい、胃腸の調子が悪い…
そんな不調を感じている方はいませんか?
その原因は、雨や湿気の多い環境により、身体に余分な湿気や水分が溜まっていることかもしれません。

適度な水分は身体にとって必要なものですが、必要以上に多くなるとむくみや重だるさなどを引き起こします。
漢方ではこうした不調の原因となる湿気や水分のことを「湿邪」(しつじゃ)と呼びます。
湿気の多い梅雨から夏の時期は、この湿邪による不調が起こりやすくなります。

■症状チェック~こんな不調は身体に不要な水分・湿気がたまっています~

以下に当てはまる不調がある人は、湿邪の影響を受けている可能性が大です。
早めに身体の“除湿”をして、梅雨時の不調を改善しましょう。

□身体がむくむ    □身体が重だるい    □頭が重い
□倦怠感       □食欲不振       □軟便、下痢
□肥満気味      □舌の苔が厚い     □関節が動かしにくい、痛い

その他、皮膚湿疹、慢性胃腸炎、膝に水がたまるなども症状が悪化しやすくなります。

■対策

対策は、身体にたまった水分を取り除くのが基本です。
食養生では利尿作用や香りの良い食材は余分な水分を取り除き発散させる効果が期待できます。毎日の食事に取り入れるようにしましょう。
ただ、良いからと言って同じものばかり食べないように。例えばスイカばかり食べているとかえって水分がたまってしまいます。他の食材とバランスよくとってください。

身体の除湿のおススメ食材
スイカ、きゅうり、もやし、冬瓜、小豆、緑豆、シソなど

また、水分の代謝を良くするためには、胃腸の働きを整えることが大切です。
胃腸は湿気に弱いので、梅雨から夏はふだん以上に胃腸のケアを心がけましょう。

胃腸を養うおススメ食材
いんげん豆、納豆、豆腐、ヤマイモ、米、じゃがいも、カボチャ、リンゴなど

冷たい飲食は胃腸のダメージになります。常温または温かい飲食を。
脂っこい食事の取りすぎは胃腸の負担が大きいので気をつけましょう。
水分補給は適量を。ガブガブ飲み過ぎると余分な水分をためてしまいます。
運動や入浴で適度に汗をかくことも大切です。

■おススメの漢方薬

 ① 身体の余分な水分を取り除くもの

勝湿顆粒(しょうしつかりゅう)
読んで字のごとく湿気に勝つ顆粒、ジメジメ梅雨時に身体が重だるい、胃腸の不調におススメの除湿剤です。

勝湿顆粒

温胆湯(うんたんとう)
身体の余分な水分だけでなく、精神に影響する痰湿を取り除く働きで胃の弱い方の不眠症や不安感によく使われます。

温胆湯

 ②胃腸が弱い体質の方に

健脾散(けんぴさん)・ 健胃顆粒(けんいかりゅう)
これらは胃腸の働きを補いながら、湿を取り除く漢方薬です。
胃もたれ・下痢・軟便・食欲不振・倦怠感など生じやすい人にふだんから飲んでいただきたい漢方薬です。

健脾散

健胃顆粒

梅雨から夏に体調を損ねないように、食養生とともに、漢方薬も上手く利用して身体からジメジメ湿気を取り除きましょう。

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