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漢方について

春になって疲れている人へ・・・

2022.04.01

こんにちは。4月に入り暖かい春はこれからという頃、なんだか体がとても疲れたり、気分が塞いでいませんか?今の時期は暖かくなったかと思えば、急に寒い日に戻ったりします。激しい気温の変化は、体温を維持しようとする体にとって大きなストレスになるので、体温を調節する自律神経も乱れやすくなります。

春はストレスの多い季節

 また、職場・仕事・学校などの環境が変わるのもこの時期。新しい環境に適応するためのストレスがかかって、心身の疲れを感じるようになります。

肝を補って、気分をスッキリさせましょう!

 漢方では、ストレスの発散に働くのは「肝」であるとしています。肝は、全身の気を巡らせてストレスを発散します。そして自律神経のコントロールにも関わります。とても忍耐力の強い臓腑ですが、長くストレスを受け続ければ肝臓も疲れ、気がめいって、気持ちが塞いでしまいます。

 肝臓と言えば、貧血にレバーと言われるように、血液を貯蔵して全身を栄養しています。肝に沢山の血液があり、肝自身が栄養されることで、気分をノビノビさせることができます。ところが、仕事で無理をしたり、心労が重なれば血液を消耗するので、肝の働きが低下して気の巡りが悪くなります。憂うつ感・倦怠感など気分が塞ぎがちな人には、血液を補い肝の働きを回復し、気持ちを伸びやかにする「逍遙顆粒」(しょうようかりゅう)をよく使います。

逍遥顆粒(しょうようかりゅう)

 また、人によってはストレスに対してイライラや怒りっぽくなるなど、攻撃的な精神状態になりやすい人もいます。この他、胃腸の状態にも異常が現れます。ストレスが加わると、お腹にガスがたまるように張って痛む・下痢や便秘・げっぷやおならが多いなどを伴う場合には、うっ積した気を開き、気をスムーズに流して胃腸の働きを整える「開気丸」(かいきがん)が良いでしょう。

 

血液不足が顕著な場合は、体や目の疲れ・貧血・めまい・立ちくらみなどを生じます。イライラ・憂うつなどとともに、このような症状を伴う場合には血液を補う働きを強化する目的で「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)を併用します。

心のゆとりを忘れずに、ストレス発散の養生をしましょう。

 ストレスを発散! ストレスの蓄積は気のめぐりを悪くする一番の原因です。忙しくても心のゆとりを忘れないようにしましょう。映画や音楽を鑑賞したり、親しい友人との会話でリラックスするなど、上手に気分転換しましょう。適度な運動で汗を流すと気分も爽快になります。

食品では、レバー・しじみ・クコの実・菊花・ブルーベリー・オレンジなどは肝の働きを高め、春菊・セロリ・三つ葉・ミントなど香りのあるものは気の巡りを良くしてストレスを発散させる働きがあるのでおススメです。

爽快なパンダ

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