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お知らせ

vol1 夏号 オシッコで悩んでいませんか?

2009.07.01

 毎日のオシッコ、すっきり出ていますか?最近、慢性的な頻尿・尿もれ・切れが悪い・残尿感を感じるなどで悩んでいる年配の方が増えています。 急性の排尿異常の原因は炎症によるものが多く、消炎作用のあるお薬が使われます。

トイレに行くパンダ 今回の話は慢性の排尿異常です。過去に腎臓・膀胱・前立腺などの病気にかかったこともなく、病院の検査を受けても異常は無いという場合は現代医学だけではなかなか治しにくいものです。これら慢性の排尿異常は、加齢による腎臓や膀胱の機能低下によることが多いのです。

 漢方では主に、腎臓や膀胱の機能を高めるお薬を使いますが、温めるか、潤して冷やすかの違いがあります。頻尿・残尿感などの症状に加え、足腰が冷える・手足が冷たいなど冷え症状を伴う方には、①温めるタイプの八味地黄丸(はちみじおうがん)が良く使われます。反対に、手足がほてる・口が乾くなど潤い不足による熱症状がある方には、②体に潤いを与えて熱を冷ますタイプの麦味地黄丸(ばくみじおうがん)や知柏地黄丸(ちばくじおうがん)などを使います。

 テレビのCMで知られるハルンケアやユリナールも、漢方処方に基づいたお薬です。どちらも頻尿や尿もれなど同じ効能が書かれていますが、ハルンケア(八味地黄丸)は体を温め、ユリナール(清心蓮子飲:せいしんれんしいん)は体に潤いを与えて熱を冷まします。つまり、正反対の性質を持つお薬です。もし、間違って反対の薬を使うと症状が悪化することもあります。

 この他、筋肉の衰えによる尿もれ・排尿困難などには、筋力を強化する働きのある補中益気湯(ほちゅうえっきとう)などを併用します。 排尿異常で使う漢方薬は、急性向け・慢性向けをあわせて15種類以上もあります。安全に服用するために、安易に自分ひとりで判断せず、自分に合うものかどうか、ちゃんと専門の方に相談して下さい。

 当店のホームページで「パンダの漢方ここだけ話」のバックナンバーを見ることができます。オシッコの他、汗・むくみなど水分代謝の話や、夏の暑気払いにおススメのスイカや梅干など食養生の話もありますので、ぜひご覧下さい。

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