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漢方について

第6回 髪、つややかに美しく!

2008.09.01

 秋に入り、そろそろ夏の疲れが顔を出すころ。ふだんからパサつきやすい髪が、夏の強い日差しを浴びてバッサバサ、なんて人はいませんか? 髪は体の一部で、例えると大地に生えた植物のようなもの。植物は土からの栄養も根で吸収しないと枯れてしまいます。天然素材のシャンプーなど外からのケアも大切ですが、体の中も考えてみましょう。ツヤのある黒髪には2つの要素が必要です。

①十分な血液

 漢方では、髪を血余(けつよ)と言い、血液の余りと考えます。無理なダイエット・睡眠不足・悩み事・パソコンで目の酷使などは血液を消耗し、立ちくらみ・めまい・手足の冷え・目の疲れ・肩こり・生理痛など生じます。更に、髪にまわす余りが無くなると髪がパサつく・細くなる・抜け落ちる・白髪などが現れます。女性は月経・妊娠・出産・授乳などで血液を消耗するので、髪がダメージを受けやすくなります。黒ゴマ・クコの実・クルミ・ヤマイモ・ひじき・ワカメなど髪に良い食品を摂りましょう。漢方では血液を補う「婦宝当帰膠」(ふほうとうきこう)などがお薦めです。

②ホルモン

 漢方では、髪をつかさどる臓腑は、腎(ホルモン系も含む)と考えます。腎が衰えるとホルモンの分泌が低下して、白髪・薄毛・脱毛などを生じます。腎のパワーは年齢とともに落ちてくるので、ある程度の年齢になっての白髪や薄毛は自然な事です。しかし、まだ若いのに白髪が増えるなど年齢に不相応な場合には、腎のパワーが落ちて老化症状が進んでいます。「参茸補血丸」(さんじょうほけつがん)・「首烏片」(しゅうへん)などで腎の働きを強化します。

パンダのオマケHP版

頭皮がベタベタする人

 髪のパサつきは、血液やホルモンなど必要なものが足りないと生じるわけですが、不要なものが溜まってのトラブルに頭皮のベタべタがあります。長く放っておくと抜け毛などの原因になるので、こちらも早めに予防しましょう。

 体に余分な水分がたまったり、熱がこもることで、頭皮の脂が増えて髪がベットリします。食べ過ぎ・飲みすぎはしない、スナック菓子やチョコレートなども控えましょう。お薬では、瀉火利湿顆粒(しゃかりしつかりゅう)・星火温胆湯(せいかうんたんとう)など。

 また、代謝の低下も原因になります。頭皮のべたつきは、比較的中高年に多い症状です。中年太りのメカニズムと同じように、体内の脂肪を燃やすエネルギーが低下すると、老廃物(ゴミ)がたまって皮脂が増えます。脂肪のとり過ぎに注意するとともに、体質に合わせたお薬を選んで代謝を高めると良いでしょう。

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