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漢方について

頭重と頭痛 女性30代後半

2008.07.15

悩み

 梅雨入りしてから、頭に重たい帽子をかぶっているように、頭が重く包み込まれたような感じがする。頭痛を伴うことも多く、何とかしたいと来店。どうも梅雨時になると体調が悪くなる。手足や体も重だるい。食欲もいまひとつ。湿気のせいか体がベタベタした感じがする。風にあたるのがいや。お通じはやや軟便気味。喉が渇くわけでもないのに、ふだんからお茶など水分をよく摂るなど。

お薬

 胃腸の働きを補って、体内の余分な水分と体表の湿気を除去するお薬を10~15日分。湿気や寒さが風に運ばれて頭部を襲うと頭痛を生じます。こうした頭痛によく使うお薬を4~5日分。以上2種類の併用で、約4千5百円。養生として、お茶など水分は喉が渇いた時くらいに少し飲む程度に控えてもらう。体を冷す水分・生もの(刺身・生野菜など)を控え、冷房も避けるよう注意する。

経過

 3日後、頭重感が減ってきた。そのせいか頭痛はあまり起こらない。手足や体の重だるさはまだあるが、体のベタベタ感もなくなり、食欲も少しずつ出てきた。自覚症状はかなり楽になりましたよと話される。

 10日後、頭重・頭痛ともに改善した。体の重だるさもなくなった。この時に、「どうも梅雨時は苦手で、しばらくはジメジメした日が続くし、繰り返すのがちょっと心配です」と話されるので、体質改善に胃腸を強化するお薬を服用すれば、体の栄養状態が上がるので抵抗力が増し、また水分などの代謝もUPするので、体への季節の影響も減ってきますよとお話して、漢方の胃腸薬を服用していただくことになりました。1ヶ月分で約5千円。現在までの経過も良いようです。

メモ帳

 梅雨時には、風に乗って「湿気」が私たちの体を襲います。漢方では、体に悪さをする湿気や水分を「湿邪」(しつじゃ)と呼びます。水は空気より重たいですね。湿邪には、重い・濁る・停滞するといった性質があります。そのため、頭・手足・体に湿邪が入ると、重い、だるいなど感じるようになります。

湿邪の性質

 ①重い・・・頭・手足・体が重い、だるいなど感じます。
 ②停滞しやすい・・・症状が長引いたり、慢性化したりします。

 湿気が増える梅雨時の養生は、水分や冷たいものの摂り過ぎを避ける事です。

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